本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
本日(2024/2/21)午前の代表質問は、公明党の赤間正明議員でした。
質問項目
- 防災対策について
- 知事の政治姿勢について
- 職員の不祥事について
- 医療・福祉について
- 教育問題について
- 児童虐待対策について
- DXの推進について
- 若者施策について
- 農業問題について
- 終末処理場の課題について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
【午前】代表質問 赤間正明議員(公明党)
–議長
これより本日の会議を開きます。日程第1、議案第1号ないし第85号、報告第1号および第2号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。順次発言を許します。通告順により赤間正明君
–赤間正明 議員
市川市選出 公明党の赤間正明です。最初に元日に発生した能登半島地震、2日に発生した羽田空港での事故で亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。それでは、会派を代表し、質問させていただきます。前向きなご答弁をよろしくお願いいたします。
最初に防災対策の強化について、地震に強い水道についてお伺いいたします。私は東日本大震災当時、発災直後から連日、液状化で大きな被害を受けた浦安市に入りました。そして、水道事業者の皆さんが地上に仮設配管網を敷設し、断水した地域全域に張り巡らし、必要な場所ごとに蛇口を作り、速やかに水の問題を解決してきた現場を目の当たりにしてきました。議長の許可をいただき、資料を配らせていただきました。これが東日本大震災で液状化した浦安市の地上仮設配管でございます。ここにある通り、蛇口を必要な箇所に設置をしております。迅速な対応でSNSは感謝と称賛の声にあふれていました。今回の能登半島地震においても、生活に深刻な影響を及ぼしているのは水です。飲料水だけではありません。食事、洗濯、トイレなどの生活用水が全く不足していることは、衛生状況の悪化に寒さが加わり、感染症の拡大、ひいては災害関連死の危険が伴うことになるのです。国や各自治体の支援体制強化が不可欠ですが、仮復旧でさえ、輪島市では2月末から3月末、珠洲市では2月末から順次進めて、遅い地域では4月末と期限が提示されています。4ヶ月もかかるとのことです。私は今後、選べる都市の住みやすさのレベルの判断は、水道の良い都市の魅力が判断基準になると思います。大規模な震災により水道ライフラインが寸断された場合、どうしても給水車まで行けない高齢者や負傷者の皆様へは、地上に仮の水、水道管を敷設し、蛇口を設け、水を提供できる。そして、全国一どこよりも速やかに水道ライフラインが復旧できる、そのような千葉県を構築してまいりたいと思います。
そこでまず提案させていただきます。東日本大震災で実施されたように、県企業局として、大規模な地震等により水道ライフラインの復旧に時間がかかる場合、地上に仮設配管を敷設することにより、県民に水を提供できる体制を構築すべきと思うがどうか。
水道の基幹管路の耐震化率の全国平均は41.2%、県営水道では、病院や防災拠点等の重要給水施設や、老朽化が進んでいる管路については、計画的に耐震化を推進、令和4年度末、次、液状化が生じた湾岸埋立地域における管路耐震化率は59.2%となっています。しかし、管路全体の耐震化率は、26.9%、しかも水道における漏水の発生原因の90%以上を占める鉛製給水管も存在します。首都直下地震では、水道本管などに使われる500ミリ以上の大口径水道管の断裂が生じます。土木技術を持ち、大口径水道管の敷設にも精通した人材の育成が必要です。
そこで伺います。水道管の老朽化等による事故や大規模災害の発生が懸念される中で、大口径水道管の工事を行える技術者集団を育成していくべきと考えるがどうか。
また、首都圏では500ミリ600ミリの大口径水道管を使用していますが、千葉県の大口径水道管の備蓄はゼロです。県はいざとなれば、庁舎等から取り寄せるとのことですが、それこそ元日や夜間休日はどうなるのでしょうか?東日本大震災では、千葉県の水道事業者が庁舎の秋田工場から被災地を経由し、燃料調達しながら必死な思いで必要資機材を運んできてくださいました。大規模な災害に対応できるように、県企業局自らの水道資機材の備蓄、見直しを行うべきべきです。
そこで伺います。大規模な震災に備え、県企業局として大口径水道管等、必要な資機材を総点検するとともに、民間事業者との連携をさらに強化すべきと思うがどうか。
次に、工業用水道事業について伺います。本県の工業用水道事業は、企業の経済活動や県民の生活を支える産業基盤として重要な役割を担っており、浄水場と上水道と同様に、大規模な震災時においても、安定的な工業用水の供給のために計画的に超給水所施設および、管路等の更新、耐震化を進めることが必要です。
そこで伺います。大規模な震災に備え、千葉県工業用水道事業の課題は何か、また今後どのような対策を講じていかれるのか。
次に、ドクターヘリの活用についてお伺いいたします。ドクターヘリは空飛ぶ救急車と言われています。空路で本格輸送が始まったのは2001年。きっかけは、1995年の阪神淡路大震災でした。今回の能登半島地震はかつてないほど、空路搬送ニーズが高い災害と言われています。被災者の救援救助に大きく立ち上げたかったのは、地震による千葉でや土砂崩れによる道路の寸断です。地震では、病院や高齢者施設の多くが被災し、停電や断水の被害を受け、倒壊のおそれも高まりました。そのため、大勢の患者や入所者を一刻も早く安全な施設へ搬送する必要に迫られたのです。最後、愛知県などの中部エリアから集められた6機のドクターヘリが導入されました。ドクターヘリだと、原則1人の搬送に限られるため、自衛隊などの大型輸送ヘリも活用1月時点で1000人を超える搬送者のうち、半数近くが空路によるものでした。日本救急医学会など4学会合同のワーキンググループでは、今後想定される巨大地震でもドクターヘリの機能を最大限発揮できるよう、議論が続けられています。千葉県はドクターヘリ2基体制を構築し、県内全て20分でカバーできるドクターヘリ先進県です。さらに、基地病院の格納庫の地下には燃料タンクも完備し、運行実績に基づいた支援制度が導入されるとされたことで、災害時における積極的な活用がしやすくなっております。
そこで伺います。県内で大規模災害が生じた場合、千葉県と他県のドクターヘリの共同により、どのような展開が可能であるのか。
次に、緊急輸送道路についてお伺いいたします。能登半島は南北に細長く囲まれています。今回の地震は半島などでの課題を浮き彫りにしました。主要道路の寸断で、一時は能登半島が陸の孤島になり、救援活動や物資輸送が滞りました。改めて緊急輸送道路の重要性が浮き彫りになりましたが、千葉県としても、この教訓を生かし、担当制の課題を克服しなければなりません。何より県民の命と財産を守るためには、緊急輸送道路の強化や代替ルートの確保が必要であるということを、県民の皆さんにご理解いただくことが重要です。また、災害時には、県境の限られた橋梁に人や車が集中し、大大幅な迂回や渋滞による救助救援活動の遅れが懸念され、東日本大震災においては、多くの帰宅困難者が発生し、徒歩で移動せざるを得なくなったところです。千葉県の防災対策を強化するためには、幹線道路ネットワークを強化するとともに、隣接する都県を結ぶ県境橋梁の整備が必要であり、特に首都圏からアクセスを強化する。北千葉道路、新湾岸道路、仮称押切湊橋の整備が必要と考えています。
そこで、これらの道路や橋梁について、防災的効果の側面から伺います。災害時の防災力強化のため、広域的な幹線道路ネットワークや県境橋梁の整備が必要と考えるがどうか。
次に、避難所となる公立学校体育館のエアコン設置についてです。広域的な災害が発生した際、避難所として重要な役割を果たすのが、地域住民に最も身近な学校です。文部科学省がまとめた東日本大震災における学校の対応、対応等に関する調査報告書によると、避難所として利用された施設で一番多かったのが体育館で70.1%、2位で34.9%の普通教室とは大きな隔たりがあります。一方、避難所で問題となった施設整備については、1位がトイレで74.7%、2位は暖房設備70.3%3位が給水浄水施設66.7%の結果となりました。東日本大震災が発生したのは3月なので、暖房設備となっていますが、季節が変われば冷房設備と置き換えられます。令和5年7月10日付、教育長あて、文部科学省通知であり、避難所となる学校施設の防災機能強化の推進についてには、近年の気候変動の影響による平均気温上昇を踏まえた熱中症対策の観点から、災害時に必要な避難先となる体育館への冷房機器の設置を推進していくことが必要であるとしています。過日行われた衆議院予算委員会にて、公明党の高木政調会長が避難所となる体育館の空調設備の重要性を訴えたところ、公立小中学校などの体育館への空調設備の新設については、今年度から2025年度までの間国庫補助の割合を引き上げて、自治体の取り組みを後押しする。必要な予算措置も進め自治体による設置が速やかに進むよう支援するとの答弁がありました。今後多湿の環境下で長時間過ごすことは、熱中症やその他の健康上の問題を引き起こす可能性があります。令和元年台風15号では、停電による熱中症により災害関連死が発生いたしました。今回の能登地震では、避難先の体制整備は整いながらも、様々な理由から2次避難が思うように進んでいないといった課題も挙げられます。長引く避難所生活において快適な環境を提供し、避難者のストレスを軽減するためにも、体育館におけるエアコンの設置が求められます。
そこで伺います。県教育委員会は、避難所となる公立学校施設の防災機能の強化、特にエアコンの設置について、防災担当部局と連携してどのように対応しているのか。
次に、トイレ対策についてお伺いをいたします。避難所における深刻な課題は、トイレ問題です。政府は、能登半島地震で破損した浄化槽の修理を全額公費で負担することを決めました。生活排水を処理する浄化槽の復旧は、被災者の迅速な生活再建に繋がります。下水道と比較し、地震に強く、経済的な合併処理浄化槽の避難所への設置は、国の避難所におけるトイレの確保管理ガイドラインにも示されており、有効な手段とされています。法律の改定により、下水道エリアにおいても、避難所となる学校の体育館などにおいて、設置が簡単設置できることとなっています。浄化槽協会や環境保全センターなどの関係機関、団体等と連携し、災害時のトイレ対策に取り組むべきではないでしょうか?
そこで伺います。千葉県浄化槽協会や千葉県環境保全センターなどの関係機関と連携し、合併処理浄化槽の避難所への設置を推進すべきと思うがどうか。
次に、情報の提供についてお伺いをいたします。外国人向け防災減災情報についてです。千葉県内の在留外国人は1年間で10%以上増加し、令和5年6月現在、19万2443人に達しています。内訳は、永住者だけでなく、技術人文知識国際業務、家族滞在、技能実習、留学などの資格を持っての在留であり、国籍は中国、ベトナム、フィリピン、韓国、ネパールの方々が多いとのことです。多様性尊重条例が整い国籍問わずこの千葉県でその人らしく生活してほしいですし、インバウンドの復活で海外旅行者も増えてきている中で、能登半島地震を受けて、外国人向けの防災減災情報を県はどのように進めているのかが大変気になります。在留外国人が急増している中で、外国人向けの県ホームページはもちろん、防災ポータルサイトの発信情報の言語数を増やすことや、首都圏での大規模災害に備え、外国人にわかりやすく、防災の知識を伝え行動の仕方を伝えることは重要と考えます。
東日本大震災で最も困ったこととして、外国人に避難生活の習慣への理解が足りず、避難所でのマナーが悪く、運営に影響を与えたとのことです。県は、災害の前に準備していくもの、職場や外出先で、地震等に遭った場合の行動の仕方について、防災安心ノートのを発信したり、ちーばくんグローバルパートナーズ事業を通して、外国人県民の方からSNSで呼びかけたり、災害時外国人サポーター養成講座を通し、地域ごとに外国人をサポートする日、人材育成に取り組んできていることは評価いたしますが、より情報発信が求められると思います。
そこで伺います。在留外国人が急増している中、外国人向け防災減災情報のあり方について見直しが必要と考えるがどうか。
次にリンク切れです。神奈川県の公式ホームページ内で、リンク先のページに移行できない、リンク切れが多数存在することが明らかになりました。公明党議員の指摘に、県知事自ら公式ホームページ、約5万3000ページのうち、約4700ページがリンク切れの可能性があるとわかったと報告。早期是正を表明されました。一つの情報との出会いが、その人の人生を大きく変える可能性があります。
利用者が情報取得できるか否かに関わる極めて重要な問題であり、このような状況を放置することは、県ホームページの価値を毀損し、情報発信の姿勢が問われます。
そこで伺います。県公式ホームページのリンク切れは、情報の重要性に関する千葉県の姿勢が問われる事態であり、県民の命にも関わる可能性もあると思うがどうか。
次に、住宅の耐震化についてです。この度の能登半島地震では、200人を超える被害者風子の心の中で最も多かったのが、倒壊した建物の下敷きになったことなどによる圧迫死で、全体の7割を占めています。そして、倒壊した家屋は、都市部ではなく、郊外に立地する数十年前に建築された古い戸建て住宅が大半を占めていたようです。私達が住む千葉県も石川県と同じく半島から成り立っており、また同じように、郊外には古い建物が多く存在します。千葉県内でこの度の能登半島地震のような巨大地震が起きたときに、建物の倒壊による被害者を出さないために、今から対策を講じなければなりません。静岡県では、旧耐震基準で建てられた木造住宅に対して耐震診断を無料で行っている上に、補強工事や建て替え、また、耐震性のある住宅への住み替え、耐震シェルター防災ベッドの設置に補助金を出す。補助制度を行っています。
千葉県においては、住宅棟耐震化事業として、戸建て住宅の耐震診断、耐震設計、工事監理の6分の1、また、耐震改修の経費の5.75%の補助を行っております。また、県内52の市町村においても様々な形で耐震診断の補助が行われていますが、更なる支援強化対策が必要ではないでしょうか?
そこでお伺いいたします。千葉県では、大半の市町村が住宅補強などに関する支援制度を持っているが、地震による窒息および圧死を出さないよう、住宅の耐震化を促進するため、県として今後どのように進めていくのか。
次に、知事の政治姿勢についてお伺いいたします。多様性尊重条例についてです。令和6年1月1日、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の実現を図るため、千葉県多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例が施行されました。全国で、千葉県のみが男女共同参画条例のない状況が長く続きました。熊谷知事のリーダーシップに敬意を表します。今回の条例制定が悩んでおられる多様な皆様の力になれるようにしていかなければなりません。県では今後、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の促進に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を具体的に講ずることになりますが、
そこで伺います。新年度予算には、条例の理念に基づき、あらゆる人々が差別を受けることなく、1人1人が様々な違いがある個人として尊重され、誰もが参加し、その人らしく活躍することができる社会を作っていけるように、どのような取り組み、具体的な政策を行うのか。
次に司令塔についてお伺いいたします。県としては新年度、総合企画部の男女共同参画課を多様性社会推進課と改称し、人員を拡充、男女共同参画室がその中に入り、多様性尊重の理念の浸透を図り、企画調整室とともに推進を図るとのことですが、果たして十分でしょうか?
そこで伺います。スピード感をもって推進を図るには、新たな総合計画をつくるような決意で、千葉県全体を部局横断的にまとめ、市町村との連携を図るための新たな司令塔が必要ではないでしょうか?
次に、女性の活躍についてお伺いいたします。今後、同条例の理念に基づく委託の展開が求められることはいうまでもありません。単なる数値の適正化にとどまらず、根本的な問題解決への道筋が図られることを期待しております。その中でも、女性の社会進出を促進する上での課題について伺います。生物学的性差は越え難いものの、社会的性差、すなわちジェンダーに関する問題への対応を進めることが、今回の条例の大きな目的であることはいうまでもありません。生物学的性差とはすなわち、女性は男性と異なり、出産という大事な役割を担っていることであります。男性では育児に参加することはできても、妊娠出産を代替することはできません。
そこで伺います。妊娠出産そして、その後の育児に伴う負担を男性も含めた社会全体で補うことが求められますが、千葉県の認識についてお伺いいたします。次に、千葉県として同条例に掲げた理念を実践する上での模範を示す必要があると考えます。とりわけ、千葉県業務において、妊娠出産、その後に育児に伴う負担を女性だけに押し付けるのではなく、広く負担を共有する取り組みが不可欠です。その上で、特定の部局に限定するのではなく、全庁を挙げた一体的な取り組みが必要となってくるものと思われます。言うまでもなく、特定の部署に配置された場合にだけ、女性が活躍できる職務が用意されるというのでは、同条例の理念とはかけ離れたものであるからです。
そこで伺います。県では、女性職員の妊娠出産育児に伴う負担を共有し、その活躍を後押しするため、どのような取り組みを行っているのか。
次に、高齢者対策についてです。現在、65歳以上の約16%が認知症であると推定されています。80歳代の後半になると、男性の他15%、女性の44%95歳を過ぎると実に、男性の51%、女性の84%が認知症であることが明らかにされています。我が国は、世界一の長寿国であり、認知症とともに生きる高齢者の人口は今後も増加、来年2025年には、高齢者の5人に1人、国民の17人に1人が認知症になるものと予測されています。そのような中、今年2024年1月1日、まさに多様性条例と同日に、共生社会の実現を推進するための認知症基本法が施行となりました。
そこで伺います。認知症基本法の成立を受け、共生社会実現にどのように取り組むのか、
次に障がい者についてです。多様性条例には、障がいのある人もない人も、誰もが互いの立場を尊重し合い、支え合いながら、安心して暮らし、個性と能力を発揮して活躍している社会を目指すと明記されています。また、国においては、障害者差別解消法が改正され、本年4月1日から、合理的配慮の提供が義務化されます。千葉県として、国の障害者差別解消法が改正される今、障がいのある方にとって暮らしやすい県を目指し、さらに委託のレベルアップを図るべきと考えます。
そこでお伺いをいたします。多様性条例の制定および障害者差別解消法の改正を踏まえ、今後県はどのような政策を展開しようとしているのか。
次に、私立高等学校等授業料減免制度について伺います。県のホームページによると、この制度は、県内私立高等学校等に通う生徒の保護者の負担を軽減し、生徒の就学促進を図るために創設されたとされ、県内の私立高校等に通う生徒が授業料減免を受けられる制度となっています。また、令和5年6月議会の我が会派の代表質問のご答弁では、この授業料減免制度は、保護者の経済的負担の軽減とともに、県内私立高校の振興を図ることを目的としていることから、県内に設置されている学校の在籍者を対象としているとのことで、その結果、埼玉県や神奈川県、茨城県など県外に住んでいて、県内の私立高校に通う生徒も、千葉県の予算で減免を受けられる一方で、県内に住んでいる生徒が県外の私立高校に通う場合は、授業料の減免を受けられないという制度にもなっています。つまり、他県の制度で、本県の授業料減免の恩恵が受けられる方がいるにもかかわらず、県内に住んでいる生徒の中に一定数、授業料減免が受けられない生徒がいるという不平等が生じています。令和5年5月補正予算で県は、高等学校等新入生臨時給付金として、私立高校の所在地を問わず、県内に在住する新1年生全員に一律1万円を支給しており、これまでの方針を見直し、県外の私立高校に通っている生徒への授業料減免を検討する時期が来ているのではないかと思います。
そこでお伺いいたします。県内に住んでいる生徒で、県外の私立高校等に通っていて、県の授業料減免を受けられない生徒はどれくらいおり、その生徒に授業料減免が行われていないことについての県の見解はどうか。また、今後、県内の生徒と生徒の間での不平等を是正し、授業料減免の対象としていくべきと考えるがどうか。
次に、県立中央博物館の充実強化についてお伺いをいたします。私が議員になりたての頃、先輩議員に、県立中央博物館に連れて行っていただきました。魅力的な展示やカフェなどが併設された最先端の博物館であり、多くの来館者で活気にあふれていました。千葉県にこんな素晴らしい施設があるのかと、誇らしく思いました。先日、何十年ぶりかに訪れてみましたが、あの頃の活気はどこに行ってしまったのか。常設展はあのときのまま時が止まっているような感じであり、いつの間にかお茶を飲めるカフェもなくなっていて、県内は閑散としていました。時代遅れで、古びた博物館となっていました。昨年4月に施行された改正博物館法では、地域連携、地域振興などの新たな役割が、博物館に求められています。
このような役割を果たしつつ、あの頃のような輝きのある博物館にまた戻っていただきたいと切に望みます。そこで2点を伺います。県立中央博物館の現状と課題を県はどのように認識しているのか。県立博物館を、時代やニーズに対応した魅力あるあふれる魅力ある博物館とするために、県はどのように取り組んでいくのか。
次に、職員の不祥事についてです。北千葉道路建設事務所の所長が、建設会社に便宜を図った見返りに賄賂を受け取った容疑で逮捕されました。県は2017年に、官製談合容疑で職員が逮捕されたことを受け、県職員倫理条例を制定し、信頼回復に努める中での事件であり、県としても大きな責任があると考えます。原因究明と再発防止が今後の課題ですが、下に県職員倫理条例には、禁止事項などが細かく規定されています。県は、再発防止のための研修を行うとしていますが、常識としてあり得ない行為に及んだけ背景原因は、何なのか、そこを深く掘り下げなければ、根本的な原因究明にはならないと考えます。それには個人が自覚を持つと同時に、組織としての対策が必要です。透明性確保のため、入札手続きの第三者的な立場での監査体制の強化や、入札についての情報を知る立場の職員が公の場以外で業者と接することを遮断する対応なども必要ではないでしょうか?
そこで伺います。職員と事業者の関係性のあり方も含め、どのような再発防止策を考えているのか。
次に医療福祉についてお伺いいたします。まず最初に帯状疱疹についてです。対象方針は、50歳以上になると発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。発症すると刺すような痛みが生じ、夜も眠れないほど激しい場合もあるとされ、帯状疱疹が現れる部位によっては、角膜炎や顔面神経麻痺、難聴などの合併症を引き起こすことがあります。また、発症がなくなった後も長期にわたって痛みが残る。帯状疱疹後神経痛が発症する場合もあり、持続し、持続性の痛みにより、睡眠や日常生活に影響を及ぼすこともあります。この帯状疱疹の予防にはワクチン接種が有効とされ、一部の市町村では既にワクチン接種の助成を行っています。また、東京都では、2023令和5年度より、帯状疱疹ワクチンの接種費の助成を行う区市町村に対し、上限額はありますが、2分の1の補助を行っています。これまでは我が会派では、帯状疱疹ワクチン接種を促進するため、接種費用の助成について、早期の実施を繰り返し求めてまいりましたが、県はワクチン接種については、現在のところ、個人で接種を判断すべきものとされているとのご答弁であり、令和6年度当初予算案でも計上されなかったことは大変残念に思います。先ほど述べた通り、帯状疱疹は罹患すると、生活に大きな影響を及ぼしてしまう病気です。そこで、我が会派から、この帯状疱疹について、ワクチン接種助成を行っている東京都はもちろん、千葉県と同様、助成を行っていない埼玉県や神奈川県でも、ホームページで帯状疱疹はどんな病気で、どういう症状が発症し、自己負担にはなるが、ワクチン接種についても紹介しています。帯状疱疹は、早期発見、早期治療が重要とされ、そのためにはどのような病気かということを県民に周知し、認識していただくことは大変重要であると指摘させていただきました。その結果県はホームページに帯状疱疹について掲載してくださいました。
そこで伺います。県は、帯状疱疹についてどのように認識し、これまでどのような対応を行ってきたのか。また、今後ワクチン接種助成など、県としてどのように取り組んでいくのか。
次にアレルギー対策についてです。千葉県は公立小中高生の食物アレルギーの実態調査を行い、学校現場において対応マニュアルを作成。エピペン、アナフィラキシーショック補助治療薬の投与に関する訓練や消防機関との連携強化、学校給食での誤食防止対策等を行っています。また、保育所等、小学校就学前児童の食物アレルギーの実態調査も行い、小学校との情報共有も可能となっています。さらに現在、0歳6ヶ月から3歳未満の子供を対象とした、多少、こども誰でも通園制度においても、子供のアレルギーなどの健康状態を登録するシステムを構築するとのことです。情報の活用については千葉県としても積極的に協働し、子育て支援対策等に生かしていただきたい。そこで、アレルギー対策について、3点お伺いいたします。1点目、県内公立学校における児童生徒の食物アレルギーの現状はどうか。また、アナフィラキシーショックへの対応に使用されるエピペンについて各学校における研修の実態、実施状況はどうか。2点目、アレルギーを持つ児童生徒の学校給食での誤食を防止するため、デジタル技術を生かす取り組みを進めるべきと思うが、県内の取り組み状況と県の考えはどうか。3点目、アレルギー疾患を有する児童生徒について、消防機関への情報提供に係る県内市町村の実施状況はどうか。
次に、医療的ケア児の通学支援についてお伺いいたします。令和5年6月定例会の我が党の代表質問において、特別支援学校への通学について、スクールバスには看護師の同乗がなく、乗車中に医療的ケアができないことから、家族が送迎しており、家族にとって重い負担となっていることから、負担軽減のための通学支援を求めました。県からは、児童生徒の安全を守りつつ、保護者の負担軽減が図られるよう、他の都道府県の状況等も参考にしながら、検討を進めていきますとの前向きなご答弁がありました。今回、医療的ケア児の通学に係る保護者支援モデル事業が当初予算案として計上されていますが、この事業の実現に当たり、保護者の意見などはしっかり反映されているのでしょうか?
そこで伺います。医療的ケア児の通学支援事業の実施に向け、どのように検討し、モデル事業として行うこととしたのかお伺いいたします。
次に、合唱こども誰でも通園制度についてです。現行の教育保育給付では、利用できる者が就労等の保育の必要性があるものに限定されています。多少、こども誰でも通園制度は、親が働いていることを原則とする今の保育所の制度に加えて、親が働いていなくても、月に一定時間、子供を預けられるようにする新たな通園制度です。対象となるのは0歳6ヶ月から3歳未満の子供です。子供にとっては、家庭とは異なる経験や、同じ年頃の子供が、子供たちが触れ合いながら、家庭にいるだけでは得られない様々な経験を通じて成長できます。また、保護者にとっても、子供に対する関わりや遊びなどについて、専門的な理解を持つ。人との関わりにより、ほっとでき、孤立感、不安感の解消に繋がるとともに、月に一定時間でも子供を預かってもらえることで、育児の負担の軽減に繋がります。現在千葉県では、松戸市の公立公立園3園でモデル事業が行われております。しかし、対象年齢の6割の家庭が在宅で子育てを行っております。今後の本格実施に向け、千葉県としても、保育士の確保など、市町村の枠を超えた様々な課題に対応し、全ての子供に豊かな乳幼児期を保障できるように全力で取り組んでいかなければなりません。
そこで伺います、仮称こども誰でも通園制度の本格実施に向け、全ての子供に豊かな乳幼児期を保障するため、県としてどのように対応していくのか、
次に、県営住宅についてお伺いをいたします。県営住宅の自治会からは、入居者の高齢化が進み、教育費の集金が非常に大変であるという声をいただいています。千葉県の県営住宅の高齢者の状況は、令和4年度末現在で、65歳以上の高齢者がお住まいの世帯の割合が62.1%となっています。同様な課題を解消するため、東京都、大阪府、愛知県、高知県、最近では、神奈川県などの都府県は、自治会が自らの徴収あるいは集金管理を基本としつつ、希望する自治会について、行政による教育費の徴収を実施しています。条例等で、教育費の徴収根拠、あるいは、徴収する教育費の対象を規定した上で、要件、例えば、要望書の提出などを満たした自治会の共益費を徴収しているとのことで、徴収を代行する場合は、事務経費分を負担してもらうことで、代行を求めない自治会との公平性を確保して行っています。都市部という点や、公営住宅を多く抱えるという点など多くの共通点を持つ自治自治体が、課題解消のために対策を講じています。千葉県でも同制度を導入すべきと考えます。
そこで伺います。千葉県も、県営住宅の共益費を県が徴収できる仕組みを作るべきと考えるがどうか。
次に、教育問題について、最初に教科担任制についてお伺いをいたします。文部科学省は、公立学校教員の長時間労働対策等を進めるため、小学校高学年を対象とした教科担任制の配置計画を1年前倒し、当初は2022年度から25年度までの4年間で950人ずつ増やす予定でしたが、24年度に1900人増員し計画を完了させるとのことです。中学校と小学校のシステムの差による中位子学校を和らげることに加え、持ちコマ数の軽減や、授業料準備の効率化に繋げることができれば、その分を、行事などの教育活動準備や教材研究、授業研究に充て、時間外勤務を減らす等、働き方改革にも繋がるのです。千葉県としても積極的に推進すべきです。
そこで伺います。文部科学省は、公立学校教員の長時間労働対策等を進めるため、小学校高学年を対象とした教科担任制の配置計画を1年前倒ししたが、千葉県としても、教科担任制を積極的に推進すべきと考えるがどうか。次に、児童虐待対策についてお伺いをいたします。児童相談所と県警との連携についてです。児童虐待防止対策における重点対策の一つとして、児童相談所と県警の情報共有の強化があります。児童虐待は、児童に対する危険性やその切迫性を正確に把握することが困難である一方、事態が急展開して、重大事件に発展する恐れがあります。現在、児童相談所業務支援システムが稼働していると思います。
そこで伺います。児童相談所と県警との児童相談所業務支援システムの実績とその効果はどうか。
次に、面前DVについてお伺いをいたします。夫婦間の暴力を目の当たりにする面でDVは、児童虐待の心理的虐待にあたり、子供の成長にとって大切な安全安心を根底から壊し、子供の心や体に様々な影響を与えてしまいます。私は何度も議会で取り上げ、この度千葉県は、面前DVは児童虐待です。と明確にわかりやすく記載をしたパンフレットを作成してくださいました。こちらがそのパンフレットです。大変に綺麗なファイル中に入っておりますけれども、これを開いていただきますと、非常にわかりやすい内容となっておりまして、子供の前でのDVは児童虐待に当たりますと、このような大変にわかりやすいパンフレットでございます。ぜひ皆さんも取り寄せていただければというふうに思います。面前DVがいかに子供たちの心を傷つけるのか、それを裏付けるショッキングな調査結果が犯罪白書で報告されました。少年の子供たちは、小児期ACE逆境体験を有しており、特に母親が父親から暴力を受けていたとの回答率が顕著に高いのです。子供たちの将来を見据え、対策を強化しなければなりません。
そこで伺います。子供の将来を見据え、夫婦間の暴力を目の当たりにする面前DVから子供たちを守るために、県として、児童虐待防止対策にどのように取り組まれるのか、
次にDV加害者の共生についてお伺いいたします。児童相談所は虐待を受けた子供を一時保護する業務が注目されがちですが、本来は、子供や保護者などからの相談に応じ、子供の最善の利益を図るためにともに考え、援助や指導を行う組織です。令和4年度の児童虐待の相談対応件数のうち、 一時保護したのは約12%であり、多くの場合は、保護者を様々な形でサポートし、家庭で養育がなされています。また、一時保護した場合でも約66%が家庭に復帰しています。ここで、千葉県DV防止被害者支援基本計画の面前DVについての記述を見ますと、一時保護に同伴する子供は、子供自身が直接的な暴力を受けていなくても、保護者に対する暴力を目撃したことにより、心に大きな傷を受けています。また、配偶者から暴力を受けたDV被害者の中には、被害者自身が心身ともに傷ついているため、子供に対して暴力を振るってしまう場合や、育児放棄してしまう場合がありますとされています。つまり、心理的虐待である面前DVを受けた子供を、家庭に復帰させるためには、DV被害者の心のケアも当然重要ですが、まずもって、DV加害が起こらなくなるようにすることが必要といえます。特にDV加害者がアルコール依存症などであれば、自力での依存症克服は大変難しく、家庭復帰後もDVを繰り返すことが予想されます。そのため、面前DVを受けた子供家庭に復帰させるためには、例えばストーカー総合対策として、警察が地域精神科地域精神科医と連携し、ストーカー加害者に治療プログラムの受診をすすめるといった取り組みを行っているように、DV加害者に対しても、治療更生プログラムの提示が必要ではないでしょうか?
そこで伺います。県として面前DV被害を受けた児童を家庭に復帰させる前に、アルコール依存症などのDV加害者にどのような援助指導を行っているのでしょうか?
次に、DXの推進についてお伺いいたします。県水お客様センター事業についてです。今後、顧客の問い合わせに対応する。コールセンター業務は、生成AI、人工知能を導入することで対応可能であると指摘されています。事実、県水お客様センターに寄せ寄せられた主な内容は、病気に関する相談が全体の約84%を占めており、現段階でも、これらは全てSNSや自動音声ガイダンスで対応が可能です。年金局では、令和7年度にICTの取り組みの一つであるお客様専用ページ等の新たなシステムを導入することにより、よりお客様サービスの向上ができると考えているとのことですが、その後を見据え、生成AI導入に関する体制作りも進めていただきたい。
そこで伺います。顧客の問い合わせに対応するコールセンター業務に生成AI、人工知能を導入し、顧客対応時間を削減、対話通用と通話内容要約、利用者ニーズ対応等を図るべきと考えるがどうか。
次に、行政手続きのオンライン化についてお伺いいたします。県では今年、運転免許証の交付、交付に係る手数料の納付手続きにおける収入証紙の取り扱いをやめ、窓口での現金およびキャッシュレス決済を導入。この他、博物館の窓口での入館料など、対象手続きの拡充など、県民の利便性向上に努めていかれるとのことです。しかしながら、決算審査において、行政手続きのオンライン化が進まない要因として、手数料等の納付のキャッシュレス化が挙げられるとのことでした。
そこで伺います。手数料等の納付が必要な行政手続きをオンライン化するため、キャッシュレス決済を推進すべきと考えるがどうか。
次に、若者世宅についてお伺いをいたします。奨学金返還支援制度の拡充についてです。奨学金返還支援につきましては、自治体が肩代わりするものと、民間企業が肩代わりするものとの二つのタイプがあります。このたび千葉県は人材を確保するため、全国で初めて、教員採用者への奨学金返還支援を実施することを明らかにしました。画期的な取り組みであると思いますが、私はこの取り組みをさらに拡充し、教員採用者だけではなく、大阪府や埼玉県などのように、奨学金を返還しながら働く県内全ての若者の負担軽減に繋げるため、企業の人材確保に向け、奨学金返還支援制度を導入した。中小企業に対しても支援すべきと考えます。公明党の提案を受け県では、奨学金返還支援制度の概要や、法人税の計算上、損金算入ができるといったメリットについて、県ホームページやメールマガジンなどによる周知の他、県内約1万7000もの事業所に対してお知らせを送付するなど、制度の周知に取り組んでくださいました。ぜひ進捗状況を把握し、制度の拡充を図っていただきたい。
そこで伺います。千葉県は全国で初めて教員採用のため、自治体による奨学金肩代わり支援をスタートさせたが、奨学金を返還しながら働く。県内全ての若者の負担軽減に繋げるため、県内中小企業による民間肩代わり支援の実態を把握し、支援すべきと考えるがどうか。
次に、大麻使用に関する危険性の周知についてお伺いいたします。近年、若者層の間で大麻による検挙者が増加しています。警察庁などの調査によれば、大麻所持の検挙者は、覚醒剤に対しては75%が危険性があると認識している一方で、大麻に関しては約80%が大麻は無害と考えており、大麻に対する危険性の認識が著しく低い結果となっています。また、30歳未満の大麻検挙者数は、2013年、712人から9年間で3840人に急増。これは全年齢の大麻の検挙者数の約7割にあたり、若者を中心に大麻の乱用が増えていることが浮き彫りになりました。友人に大麻の使用を誘われ、人間関係を失いたくない若者が、対応に悩む例も報告されています。こうした実態を受け、国では、昨年12月、大麻草を原料とした医薬品の使用を認める一方、若者など乱用を防ぐため使用の禁止を盛り込んだ改正大麻取締法などが成立、若者の薬物乱用の歯止めになると期待されています。
そこで伺います。薬物はたった一度の使用でも、情緒が不安定になり、社会生活への適応が難しくなり、大麻の危険性を知らない人が8割といった調査結果を踏まえ、県として、若者の大麻使用に対し、どのように対応されるのか。
次に、農業問題についてお伺いいたします。災害から農業を守る収入保険についてです。農業の収入保険制度は、2019年に創設された公的保険制度です。同制度は、農業収入の過去5年間の平均値を基準収入と定め、収入が基準収入の9割以下となった年に、下回った額の最大9割を補填するもので、わずか5年で9万件以上が加入しました。
この中では、多くの農業者を支え、2021年に保険金の支払いを受けた加入者は52.1%、3万787件に上りました。農業関係者の方々から助かったとの声をいただいています。さらに、農林水産省は、今年日2024年1月からは、同制度の保険金算定に、市長災害特例を創設、これまでは被災した年の収入をそのまま用いて、基準収入を算定していましたが、特例では、被災した年の収入を基準収入の8割まで上方修正基準収入の大幅な落ち込みを防ぐことで、将来の保険金の目減りを抑えられます。さらに、青色申告の実績要件を2年から1年に短縮、新規就農者の確保が期待されます。
そこで伺います。気象災害が頻発する千葉県として、全ての農産物を対象とし、被災年の減収による影響を緩和する、緩和するメリットを有する収入保険について、農業経営安定対策として加入促進を図るべきと思うがどうか。
最後に、終末処理場の課題についてお伺いいたします。名称変更についてです。私は、市川市行徳地域の多数の自治会長の皆様から要望をいただき、令和4年12月議会、全国の有機下水道の中で、千葉県のみが使用している終末処理場の名称変更を提案させていただきました。言葉は人々の抱くイメージのみならず、その考え方までも左右するほどの大きな影響力を持っており、政策上も重要なツールの一つとして活用することができます。さらに、これを適切な名称に見直していくことは、下水道に対する住民の皆様の理解を得ることに極めて有効だからです。千葉県は全国調査と検討を表明されました。
そこで伺います。地域の皆様の要望に応え、速やかに終末処理場を適切な名称に見直すべきと思うがどうか。
次に太陽光発電の導入についてお伺いします。太陽光発電の導入、特に軽くて折り曲げられる次世代国産技術として期待されるペロブスカイト太陽電池の実用化について、東京都は下水処理場において、大きさが異なる3種類のペロブスカイト太陽電池を、下水処理槽の蓋の上に設置し、発電効率や耐腐食性能などの実証実験を行っています。千葉県が行う流域下水道事業においても、汚水処理大量の電気、電力を消費しており、カーボンニュートラルの取り組みとなる太陽光を活用した発電の導入は重要な課題であると思います。
そこで伺います。再生可能エネルギーを最大限に導入するため、千葉県としても、下水処理場におけるペロブスカイト太陽電池の導入について、推進を図るべきと思うがどうか。
次に、消化ガス発電の導入についてお伺いいたします。私は決算委員会にて、下水汚泥から発生する消化ガス発電の導入を提案させていただきました。県からは、消化ガス発電の導入について、大規模な施設整備が施設整備が必要であり、今年度から、将来的な下水道施設の配置を定める全体計画の見直しに着手しており、その中で検討を行っていると大変前向きな回答をいただいております。大規模な施設に関して、幸い、江戸川第一終末処理場南側には、現在活用されていない通称行徳富士エリアがあります。ぜひ、資源リサイクルの観点からも、下水処理場施設の建設と並行し、処理汚泥を活用した少額発電施設の建設も進めていただきたい。
そこで伺います。千葉県として江戸川第一終末処理場、通称行徳富士の敷地を有効活用、有効利用し、汚泥から電気を生み出す消化ガス発電施設を建設すべきと考えるがどうか。
以上で、第1回目の質問とさせていただきます。ありがとうございました。
–議長
赤間正明君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事、熊谷俊人君
–熊谷俊人 知事
公明党の赤間正明議員の代表質問にお答えをいたします。
まず防災対策についてお答えをいたします。水道水を提供できる体制の構築に関するご質問ですが、県営水道では大規模地震等の発生時、迅速かつ的確な対応を図るため、震災対策基本計画等を定めており、水道管の応急復旧については、漏水箇所ごとの修繕を原則としつつ、被害が集中している管路では、道路管理者等と協議の上、地上に仮配管を敷設することとしております。そのため水道管工事等の関係団体と災害復旧に係る協定を締結し、発生後速やかに局職員が工事業者と現地の状況を確認し、水道管の被災状況等に応じて、地上に仮配管や仮設給水栓を整備する体制を整えているところです。
多機のドクターヘリとの協働に関するご質問ですが、県では日本医科大学千葉北総病院と君津中央病院において、合計2基のドクターヘリを運用していますが、駐機スペースについては、両病院を合わせて最大10基分が確保されています。また本年1月に発生した能登半島地震では、石川県の要請を受け、日本医科大学千葉北総病院のDMATチームが派遣され、同様に派遣された多数の自治体のドクターヘリの運用等をサポートするため、発災初期から航空搬送調整の人に当たったところです。県としては公社設備インフラや支援ノウハウを蓄積強化していくことにより将来県内で大規模災害が生じた場合に、他県のドクターヘリと円滑に協働し、県民の生命を守る迅速な活動を展開できるよう努めてまいります。
外国人向けの防災情報の提供に関するご質問ですが、県内に在住または滞在している外国人が、災害時に的確に情報を入手し、避難行動がとれるよう、平時からの備えや発生時のわかりやすい情報提供が重要であると認識をしています。このため県ホームページの自分防災や外国人向け生活ガイド、ハロー千葉により、災害時の行動や情報の入手方法など多言語で周知をしている他、災害発生時には、多言語支援センターでの情報発信や相談対応、避難所への語学ボランティアの派遣などを行うこととしています。今後も市町村や関係機関と連携をして、外国人が防災情報をより入手しやすい方法を検討するなど、外国人が安全安心に過ごすことができる環境作りに努めてまいります。
住宅の耐震化促進についてのご質問ですが、住宅の耐震化は地震発生時に建物の倒壊による被害の防止や軽減を図るため大変重要であることから、県では耐震化の取り組みを促進するため、市町村が住宅の耐震診断や耐震改修に対する支援を行う場合に、その経費の一部を補助しています。特に設計から工事までの一連の費用に対し、所有者負担を軽減できる総合的支援メニューの活用を進めている他、耐震性能を向上させる部分的な改修も補助対象とするよう市町村に検討を促したところです。引き続き市町村と一体となって、耐震相談会の開催等により、耐震化の必要性を周知するとともに、住宅の所有者に支援制度の活用を促すなど、住宅の耐震化に取り組んでまいります。
次に政治姿勢についてお答えいたします。多様性条例に基づく取り組みについてのご質問ですが、県では多様性尊重条例の理念を踏まえ、今後県政のあらゆる分野で取り組みの充実を図りたいと考えています。令和6年度当初予算においては、様々な事情により生きづらさを抱えている人に対する相談支援を充実するため、新たに困難な問題を抱える若年女性等支援、必要な支援に繋げる体制の整備を図るとともに、LGBTQの当事者や家族が抱える不安や悩み等に関する相談窓口を開設いたします。また多様な人々が活躍できるよう、環境整備や人材育成を進めるため、特別支援学校を活用したパラスポーツ教室の開催や、中小企業における外国人材の活用支援など、様々な取り組みを新たに実施することで、誰もがその人らしく生き、活躍できる社会作りを進めてまいります。多様性尊重の多様性条例の推進を図る司令塔が必要とのご質問ですが、多様性が尊重され誰もが活躍できる社会を実現するため、女性活躍の推進や、生涯現役社会の実現、障がい者の社会参加の促進、外国人との多文化共生、LGBTへの理解促進など様々な課題に対し、部局横断的に取り組みを進めていくことが重要と考えています。そのため令和6年度の組織の見直しでは、男女共同参画課を、多様性社会推進課に改組し同課が中心となり、県行政のあらゆる分野で施策を推進していくための総合調整を行うこととしています。今後は条例で掲げた目指す社会の実現に向け、庁内推進体制の構築や、効果的な推進方策について検討を進めるとともに、市町村と連携し、様々な取り組みが県内で広く展開されるよう努めてまいります。
妊娠出産育児に伴う負担に関するご質問ですが、妊娠出産育児など家族にとって重要なライフイベントについて、男女がともに喜びも責任も分かち合いながら協力していくためには、仕事と家庭を両立できる環境作りが、企業を含めた社会全体で進んでいくことが大切だと考えています。そのため県では仕事や家庭の両立や、女性の活躍に繋がる取り組みが広く展開されるよう、様々な分野の事業所に対して、あらゆる機会をとらえ、事例を周知するとともに、企業との取り組み支援のためのアドバイザーを派遣するなど後押しをしております。多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の実現を目指す中で、来年度はさらに異業種交流会の開催などにより、幅広い業種の経営者等に男女共同参画の推進を積極的に働きかけ、企業等の取り組みの一層の充実を促してまいります。障がい者差別の解消に向けた今後の取り組みに関するご質問ですが、障がいの有無に関わらず、互いの立場を尊重し、支え合いながら個性と能力を発揮できる社会を実現するためには、障がいのある人とない人の相互理解を広げるとともに、障がいを理由とする差別を話し合いにより解決する環境作りが必要です。県では障がい者条例に基づく広域専門指導員が、各地域の店舗や事業所を訪問し、障害者差別解消法や条例の趣旨などの周知を行うとともに、市町村等との連携のもと、障がいのある人の差別に関する相談に対応し関係者に必要な助言を行い、対話による解決を促します。問い合わせ条例の制定や、事業者に合理的配慮の提供が義務化されることなどを契機に、県では啓発用のリーフレットを作成し、商工団体等を通じた周知を行うとともに、市町村の相談対応を支援するための研修を実施するなど、障がいを理由とする差別の解消に向けた取り組みを一層進めてまいります。
次に職員の不祥事についてお答えをいたします。再発防止策についてのご質問ですが、現在平成29年11月の官製談合防止法違反による県土整備部職員の逮捕以降、外部の者との適切な関係確保のため、千葉県職員倫理条例を制定した他、特に県土整備部では利害関係者と執務室で面会する際には、受付簿を作成するなど、応接ルールの見直し等も行ってきたところです。そのような中で今回の事件が起きたことを踏まえ、今後の再発防止策の策定に当たっては、職員と事業者との関係性を含め、まずは原因を解明することが重要と考えています。そこで現在2月1日、有識者で構成する検討会議を設置し、事件の経緯の調査、これまでの取り組みの検証を始めており、この中で、事件の原因や制度手続きの問題点、課題などを明らかにし、有識者のご意見を踏まえながら、実効性のある再発防止策を策定をしてまいります。
最後にDXの推進についてお答えいたします。キャッシュレス決済の推進に関するご質問ですが、県民生活や企業活動に必要な行政手続きを申請から手数料等の納付までオンラインで一括してできるよう、キャッシュレス決済を推進していくことは重要と考えています。このため県では電子申請システムの改修を行い、昨年10月から納税証明書の交付などにおいて、オンラインでのクレジットカードやスマホアプリによる決済を可能としたところです。また手数料等の納付が必要な行政手続きのオンライン化マニュアルを作成し研修を実施いたしました。再来年度は全ての県立中学校および高等学校での出願手続きにおける入学検査料についてキャッシュレス決済を導入する予定です。今後も誰もがデジタルの利便性を実現、実感できる社会の実現を目指してまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事および担当部局長からお答えをいたします。
–議長
副知事、穴澤幸男君
–穴澤幸男 副知事
私からはまず地震に強い水道についてお答えいたします。大口径水道管の工事を行える技術者集団を育成していくべきとのご質問ですが、建設工事の担い手が人口減少等により、全国的に不足する中、発災時に基幹的な管路である大口径水道管を迅速に復旧させるための人材育成は重要と認識しております。このため、県営水道を初めとする全国の水道事業体等で組織する日本水道協会において、より多くの事業者が、大口径水道管の配管接合や接合部の品質管理などの専門的かつ実践的な知識や技能を習得できるよう、講習会を開催しているところです。なお、県内の関係団体において、新たに大口径水道管の講習会の実施に向けた検討をしていると聞いており、県としても、工事事業者の技術力向上に可能な限り協力したいと考えております。資機材の総点検と民間事業者との連携に関するご質問ですが、県営水道では、震災対策基本計画に基づき、資機材を備蓄しており、このうち大口径水道管については、継ぎ手部等からの漏水を短時間で止水できる。漏水補修材料等を備蓄しています。他にも、県内外の水道事業体や管の材料メーカーの団体と協定を締結し、不足材料が速やかに供給されるよう体制を整えているところです。今後は、能登半島地震における水道管の被害状況や資機材の補給状況などを確認し、迅速に復旧できるよう、大口径水道管を含めた備蓄の充実や、民間事業者等との連携強化について検討してまいります。
工業用水道事業における大規模震災に関わる課題と対策に関するご質問ですが、工業用水道事業における令和6年1月時点の耐震化率は、管路が約57%、土木施設が約32%、水環境が約16%となっており、震災に対する施設の脆弱性が課題となっております。平成30年度以降、施設更新、耐震化、長期計画に基づき、耐震化等に取り組んでいますが、一部に遅れが見られることから、来年度から計画の見直しを行い、着実な事業の執行に取り組んでまいります。また、能登半島地震の検証を行い、必要に応じて業務継続計画を見直すとともに、関係団体等との連携強化、ITを活用した管路の被災状況の把握など、ソフト面での対策強化にも取り組んでまいります。
次に、幹線道路ネットワークや県境橋梁についてのご質問ですが、広域的な幹線道路ネットワークや県境橋梁の整備は、県内外との交流連携の強化や地域経済の活性化はもとより、災害時には緊急物資の輸送や復旧活動等を支える上で大変重要です。
このうち、北千葉道路や新湾岸道路は、首都圏の道路ネットワークを強靭にする新たなルートとして、救命活動の支援や救援物資の輸送機能を強化する効果も期待される道路です。また、仮称押切港橋など、現況をまたぐ橋梁については、限られた橋梁に集中する交通を分散させ、避難者や帰宅困難者などの移動を円滑にする効果が期待されます。県としては、防災対策の観点においても引き続き、広域的な幹線道路ネットワークや県境橋梁の整備に取り組んでまいります。
次に、合併処理浄化槽の避難所への設置に関するご質問ですが、下水道処理区域内の避難所に合併処理浄化槽を設置することについては、国のガイドラインにおいて、下水道施設が被災した場合に備えたトイレ対策として示されており、有効な手段の一つと考えています。このため県では、簡易トイレやマンホールトイレ等の整備に加え、合併処理浄化槽の設置についても、地域防災力充実強化補助金の対象とするなど、市町村の避難所のトイレ環境の整備を促しているところです。また、合併処理浄化槽を避難所に設置するにあたっては、設置工事や維持管理などについて専門的な知識が求められることから、今後、浄化槽関係団体と連携し、設置を検討する市町村に対し、必要な情報を提供するなど支援してまいります。次に、千葉県ホームページのリンク切れに関するご質問ですが、県ホームページは、県の各種施策や災害関連情報などをリアルタイムに、かつ直接発信でき、また、利用者がいつでも情報にアクセスできる重要な広報手段であると認識しています。各ページの内容については、公開時にホームページ管理システム等でチェックするとともに、適宜、再確認していますが、2月20日現在で全体約5万ページのうち、約1600ページでリンク切れが発生しています。県ホームページで発信する情報の重要性を踏まえ、タイムリーで適切な内容となるよう、職員向け研修の実施や確認の徹底を図ることにより、利用者に必要な情報が確実に届く伝わる方法の実現を目指してまいります。
次に、多様性条例について、女性職員の活躍を後押しするための取り組みについてのご質問にお答えします。県では、女性職員が県政のあらゆる分野で活躍できるよう、千葉県女性職員活躍推進プランに基づき、女性職員の積極的な登用やワークライフバランスの取り組みを進めています。具体的には、女性職員が安心して妊娠出産し、育児ができる職場環境とするため、子育て部分休暇の新設や時差出勤制度の拡充、男性職員の育児休業取得促進など、仕事と家庭を両立させる様々な取り組みを実施しているところです。また、妊娠時から職場復帰まで所属において職員とコミュニケーションを図りながら、妊娠出産に伴い取得できる各種制度の説明や、職場情報の提供を行うなど、円滑な職場復帰に向けた支援も行っています。今後も女性職員が活躍できるよう、プランに基づく取り組みを進め、職員が働きやすい職場環境作りに努めてまいります。
次に私立高校の授業料減免に関するご質問にお答えいたします。県内から県内の私立高校等に通学している生徒数は、県内中学校卒業生の進路状況等から推計すると、おおむね1万人程度と見込んでいます。私立学校を取り巻く環境や私学助成の考え方の違いから、各都道府県によって制度に相違が生じているところですが、県としては、保護者負担の軽減は、在学地、在住地に関係なく、全国一律で実施されることが望ましいと考えていることから、国に対し、就学支援金制度の更なる充実を要望しているところです。県が実施する授業料減免制度のあり方については、引き続き国や近隣都県の動向なども注視しながら研究してまいります。
次に医療福祉について、県営住宅における共益費徴収についてのご質問ですが、県営住宅では、共用部分の管理に要する教育費については、自治会活動に要する費用とともに、各自治会において徴収を行っています。入居者の高齢化が進む中、自治会からは訪問徴収は身体的負担が大きいので、他の徴収方法はないかとの相談を受けており、集金日を定めた各住民が集会時、集会所に持参する方法や、口座振替などの負担が少ない徴収方法についてアドバイスを行っております。今後、各自治体のニーズ等の把握や他県の導入事例等の調査を行い、共益費が円滑に招集できる手法について研究してまいります。
次に、DXの推進についてお答えいたします。コールセンター業務への生成AIの導入についてのご質問ですが、県営水道では、令和7年度から人間が与えた情報に基づき、移動させる従来型のAIを活用し、お客様が入力した質問に自動で回答するチャットボットや、お客様とオペレーターとの通信内容を自動で要約するシステム等を導入する予定です。これにより、お客様の質問に対し、的確かつ迅速な回答を提供することが可能になるとなるとともに、コールセンター業務の効率化を図ることができます。一方、生成AIは、学習データをもとに自動で文章等を生成できるAIであることから、県民向けの利用にあたっては、その特性や課題をしっかり見極めるとともに、国の検討状況なども注視しながら検討してまいります。
次に、農業における経営安定対策についてお答えいたします。収入保険の加入促進についてのご質問ですが、近年激甚化頻発化している気象災害に対しては、農業者みずからがリスクに備えることが重要であることから、県では、令和4年度から6年度までの間、収入保険の初年度保険料の助成を行い、集中的に加入促進を図っているところで、さらに、本年1月から加入に必要な青色申告実績の年数が短縮されるなど、より加入しやすいものとなったことや、来年度は助成措置の最終年度となることから、市町村や関係団体と連携し、更なる加入促進に取り組んでまいります。次に、終末処理場についてお答えいたします。終末処理場の名称についてのご質問ですが、下水道事業では雨水処理に加え、処理水の再利用や汚泥の有効利用などの資源循環にも取り組んでおり、終末処理場に水再生センター等の新たな役割は、愛称をつけ、PRすることも効果があると考えており、関連市町や地元住民の意見を伺うこととしています。今後とも下水道事業に対し、県民のご理解とご協力が得られるよう、啓発活動に取り組んでまいります。
ペロブスカイト太陽電池の導入についてのご質問ですが、流域下水道では、汚水処理に大量の電力を使用しているため、太陽光発電の導入は、コスト削減や、脱炭素化の面でも大きな効果があると認識しており、令和6年度から終末処理場での太陽電池の設置を開始する予定です。フィルム型のペロブスカイト太陽電池は、薄く軽量で曲げることができることから、設置対象の場所の範囲が広がるなど利点があるとされておりますが、現在のところ研究段階であり、実用化にはいたっておりません。当面は現在主流の太陽電池パネルの設置を進める予定ですが、今後新技術の開発動向を注視し、導入の可能性について検討してまいります。
最後に、消化ガスを活用した発電についてのご質問ですが、県内の流域下水道で発生する汚泥は、現在、焼却等により処理していますが、汚泥を利用した消化ガス発電は、コスト削減や脱炭素化の推進に有効であると考えております。
江戸川第一終末処理場では、通称行徳富士と言われる残土がある南側において、汚泥処理施設を計画していることから、今後、消化ガス発電の導入についても検討してまいります。私からは以上でございます。
–議長
副知事、黒野嘉之君
–黒野嘉之 副知事
私からまず認知症基本法の成立を受けた共生社会実現の取り組みについてのご質問にお答えいたします。共生社会の実現に向けては認知症基本法の基本理念にある通り、認知症の方が尊厳を保持しつつ、希望を持って暮らし、社会の対等な構成員として個性と能力を十分に発揮できるよう、意見表明や社会活動参画の機会を確保することが重要です。そこで県では現在策定中の次期高齢者保健福祉計画において、認知症の方が自身の体験や活動を自らの言葉で県民に発信する事業や、認知症の方やその家族のニーズに応じて、認知症サポーターが中心となって支援を行うチームオレンジの実施促進などの取り組みを推進することとしております。引き続き、市町村等と連携しながら認知症の方が住み慣れた地域において、尊厳が守られ、自分らしく暮らし続けられる共生社会の実現に向け取り組んでまいります。
中央博物館の現状と課題についてのご質問ですが、県立中央博物館は自然死を中心として、歴史も加えた総合博物館として、平成元年の開館以来、県民の知的需要に応え、生涯学習に貢献するとともに、科学の進歩に寄与することを目的に、調査研究や教育普及などの活動を行ってまいりました。開館から35年が経過し、この間、科学技術の発展、生涯学習社会の進展、グローバル化、県内の市町村立博物館等の充実など、博物館を巡る社会情勢は大きく変化しております。中央博物館には、県内博物館の拠点として、こうした社会情勢の変化や施設の老朽化への対応に加え、博物館法の改正により、地域振興や地域活性化への貢献、またデジタル化推進などへの対応が求められていると認識しております。魅力ある博物館に向けた県の取り組みについてのご質問ですが、令和2年9月に策定された千葉県立博物館の今後のあり方において、中央博物館については、人文科学系の専門職員と博物館資料を集約し、県内博物館活動の拠点として機能強化を図ることとされました。これを受けまして今年度は中央博物館の役割を再整理した上で、今後10年間の運営指針となる基本計画の策定を進めております。計画の中では中央博物館から、国内外の様々な資源や主体との繋がりの輪を広げるという観点などから、取り組みの方針を整理したところです。現在パブリックコメントを実施中であり、年度内に中央博物館未来計画として取りまとめ、これに基づいた事業実施計画や、施設整備計画を今後策定する予定です。県内博物館の中心として、千葉の自然と歴史文化を見つけ、伝え残し、千葉から世界に開く博物館を目指し、更なる取り組みを進めてまいります。
次に医療福祉についてお答えいたします。帯状疱疹に関するご質問ですが、帯状疱疹は水疱瘡と同じウイルスが原因で起こる皮膚疾患で、重い合併症として長期にわたり疼痛が持続する帯状疱疹後神経痛がありますが、ワクチンの接種によって帯状疱疹の発症や重症化の予防が期待できると認識しております。帯状疱疹ワクチンの接種は現在、個人で接種の判断をすべき任意接種であり、接種費用は原則として全額自己負担となりますが、一部の市町村では費用助成を行っており、県ホームページで情報提供を行っております。帯状疱疹ワクチンの定期接種化については、国での検討が継続されており、県としては、引き続き市町村の取り組み状況を調査し、情報提供していくとともに、国の動向や他県の状況等を注視してまいります。
仮称こども誰でも通園制度関するご質問ですが、本制度は3歳未満の未就園児に対し、月当たり一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず柔軟に利用できるものとされており、他者との触れ合いによる豊かな子供の育ちや保護者の育児負担の軽減等の観点から、大変意義があるものと認識しております。一方で国の検討会等において、実施主体となる市町村や保育事業者等からは、保育士の確保や受け皿整備、ひと月当たりの利用時間の上限設定等を本格実施に向け検討すべき課題について意見が出されているところです。国においては今後、令和8年度からの全国一律の制度開始に向けた試行的事業の実施を予定していることから、県では円滑に制度が開始できるよう、市町村と関係機関と連携を図りながら対応してまいります。
面前DVによる児童虐待の防止に関するご質問ですが、子供の前で配偶者に対する暴力を行う面前DVは、子供に著しい心理的外傷を与え、健全な成長に大きな影響を及ぼす児童虐待であり、防止する必要があります。このため県ではDVと児童虐待は密接な関係があり、双方を防ぐ必要があることを伝えるパンフレットや広告動画を作成し、周知啓発を行っている他、面前DV等を事例とした実践的な研修を、担当部門が合同で実施しております。また、DV防止等を児童虐待防止の担当部門の各々の役割や、具体的な事案対応を同時に行うべき情報共有や連絡調整の流れをフロー図で示すなどしたマニュアルを今年度中に作成する予定であり、引き続き子供の安全の確保に取り組んでまいります。DV加害者への援助等に関するご質問ですが、児童相談所では、一時保護解除に当たり、児童が家庭で安全に生活できる必要があることから、家庭環境の課題として、保護者のアルコール依存症などが背景にあるにある場合は、子供の安全のために、保護者が自身の行動を振り返ることや、関係医療機関等で相談治療等を受けることを促しております。アルコール依存症に関する相談については、依存症の相談拠点機関である精神保健福祉センターや保健所が、依存症専門医療機関機関や自助グループなどと連携し、本人やその家族が日常生活を円滑に営むことができるよう適切な治療や回復に繋げております。またDV相談では、加害者が希望する場合に、加害者向けのプログラムを案内しており、現在国において、加害者プログラムの調査研究等を行っていることから、その内容を踏まえつつ、支援策を検討してまいります。最後に若者施策についてお答えいたします。
企業による奨学金の返還支援についてのご質問ですが、県では若年者の就業促進や企業の人材確保のためには、若者の仕事に対する考え方、企業の業務内容や職場環境などについての相互理解を深めることが重要と考えており、双方のマッチングを促す交流会の開催や、企業の情報発信力の強化、働きやすい職場環境作りに向けた専門家派遣など様々な取り組みを行っております。また、令和6年度は学生が企業を訪問し、仕事体験を通じて企業の魅力に直接触れる機会を提供する事業を新たに実施するとともに、大学や高校において、企業が自社のPRを行う機会を増やすなど、取り組みの充実を図っているところです。この他企業による奨学金の返還支援についても、人材確保のための一つの方策と認識しており、県としても、そのメリットなどについて、企業と若者双方への周知に取り組んできたところです。そうした取り組みを行う企業への支援のあり方については、企業の実施状況の把握に努めるとともに、他の自治体の動向なども踏まえ、研究してまいります。私からは以上でございます。
–議長
教育長、冨塚昌子君
–冨塚昌子 教育長
初めに避難所となる学校施設へのエアコン設置に係る防災部局と連携した対応についてのご質問にお答えいたします。県教育委員会では国の通知を踏まえ、市町村担当者説明会において、時限的に補助率が引き上げられた国庫補助や、充当率が高い起債の活用を周知するなど、公立小・中学校の体育館へのエアコン設置を促しています。また市町村の避難環境の強靭化などの取り組みを支援するため、県の防災危機管理部では今年度から、千葉県地域防災力充実強化補助金を拡充しています。本補助金は避難所となる公立学校施設へのエアコン設置にも活用できるため、県教育委員会としては、防災危機管理部と連携しながら、市町村への周知に努めてまいります。さらに、国の交付金については、体育館へのエアコン設置に活用する場合に、断熱性の確保などの厳しい要件があることから、国に対し、補助要件の緩和や、更なる補助率の引き上げを要望するとともに、避難所となる県立高校の体育館も補助対象とするよう要望してまいります。
次に、児童生徒の食物アレルギーの現状などに関するご質問ですが、令和4年度の県内公立学校における食物アレルギーと診断されている児童生徒数は、約2万4400名であり、全体の約4.5%となっています。県教育委員会では、県立学校や市町村教育委員会に対し、日頃から全職員でアレルギーを有する児童生徒についての共通理解を図り、練習用の液点を使用した実践的な研修を実施するよう指導しており、令和4年度は約8割の学校で行われています。
アレルギーを持つ児童生徒の誤食防止のための取り組みに関するご質問ですが、県内では、32市町村と29の県立学校が詳細なアレルゲンの有無が表示される献立作成用ソフト等を活用し、アレルギーを持つ児童生徒や保護者への情報提供を行っています。こうしたデジタル技術を活用して、子供たち1人1人のアレルギーの状況を踏まえた献立を提供することは、誤食を防ぐ上で大変有効であることから、今後は市町村等の学校給食担当者を対象とした研修において、こうした取り組みを推奨するなど、一層の誤食防止に努めてまいります。
消防機関への情報提供に関するご質問ですが、令和4年度に各地域の消防機関との間で、児童生徒のアレルギー疾患に関する情報を共有している市町村教育委員会は27団体となっており、調査開始時の平成29年度より16団体増加しています。県教育委員会では、毎年、当該調査結果を市町村教育委員会に周知するとともに、県の関係部署に対して、各市町村教育委員会と消防機関等の情報共有に関する協力依頼を行っているところです。今後も両者の連携が一層進むよう、市町村の担当者会議等において情報共有の重要性を伝えるなど、緊急時の迅速で適切な体制作りに努めてまいります。
医療的ケア児の通学支援に係るモデル事業についてのご質問ですが、県教育委員会では、医療的ケア児の通学に係る保護者の負担軽減に向けて、医師や福祉関係事業者、保護者などで構成する医療的ケア、課題検討会議を設置し、調査や意見交換等を行ってまいりました。同会議において保護者がアンケートを実施したところ、通学支援を希望する回数や時間帯のニーズが様々であることがわかりました。また事業者側からの意見や他県の状況調査においては、人員確保や収益性などの課題が挙げられていたことから、まずはモデル事業として実施することとしました。今後は本事業を実施していく中で、保護者や関係者からの意見も伺い、課題の分析と効果の検証をしっかりと行ってまいります。
最後に、教科担任制の推進についてのご質問ですが、県教育委員会としては、教科担任制を推進するための小学校専科指導教員の配置は、教育の質の向上や、担任の授業時数の軽減を図るために、有効な手段であると認識しており、今年度は県独自の専科教員を前年度より65人増やし、国の加配と合わせて454人を配置したところです。配置校からは、専門性を持った教員による質の高い授業が行われ、児童の学ぶ意欲や理解度が向上した。担任が空き時間を活用して、教材研究等の時間が確保できたなどの成果が報告されています。今後は、全小学校へ専科教員を配置できるよう、引き続き国へ加配要望を行うとともに、県独自の専科教員の配置を拡充し、教科担任制の一層の推進に努めてまいります。以上でございます。
–議長
警察本部長 宮沢忠孝君。
–宮沢忠孝 警察本部長
私からはまず、児童相談所業務支援システムに関するご質問にお答えいたします。本システムは、令和4年3月から運用を開始しており、令和4年度の利用件数は、2354件令和5年度は、本年1月末現在で2389件と、既に令和4年度の件数を上回っております。本システムの構築により、夜間休日を問わず常時警察署等に設置された専用端末から自動相談所の対応状況について情報共有が可能となり、警察における迅速的確な対応方針の決定に役立つなどの効果を認めています。今後も、本システムを通じて、児童相談所と警察が緊密な連携を図り、児童虐待の早期発見と、被害児童の早期保護に努めてまいります
次に、若者の大麻使用への対応に関するご質問ですが、千葉県内における令和5年中の大麻事犯の検挙人員は、313人であり、令和4年と比較して97人増加し、過去最多となりました。大麻事犯の年齢別検挙状況を見ると、30歳未満が全体の7割以上を占めており、若年層に大麻の乱用が拡大し、危機的な状況にあるところです。この状況に対して国においては、これまで罰則規定のなかった大麻の使用を規制すべく、昨年12月に、大麻取締法および麻薬および向精神薬取り締まり法が改正されたところです。そこで県警では、大麻の使用も含め、取り締まりを徹底するとともに、児童生徒を対象とした薬物乱用防止教室、大学などと協力した新入学生に対する薬物乱用防止講習関係機関や、ボランティア団体と連携した街頭キャンペーンなどを積極的に実施していく他、若年層が多く利用するSNSや動画配信サイトなどを活用し、大麻の危険性有害性を正しく認識させるための啓発活動を積極的に行っていきたい。考えています。以上でございます。
–議長
赤間正明君
–赤間正明 議員
知事、副知事、教育長、県警本部長ご答弁ありがとうございました。それでは、要望と再質問をさせていただきます。まず最初に要望ですが4点お願いいたします。
要望の1ですけれども、帯状疱疹についてです。この度公明党が要望いたしまして、千葉県公式ホームページに帯状疱疹を掲載をしていただきました。ホームページには、県内市町村の助成状況を詳しく報じていただいておりますけれども、県が助成することによりまして、現在ワクチン接種助成を行っていない市町村が助成の実施や検討を行う呼び水になると考えられます。
そこで要望いたします。県民の帯状疱疹ワクチン接種を促進するため、接種費用の助成について、早期の実施を重ねて要望いたします。
要望の2点目ですけれども、行政手続きのオンライン化についてでございます。行政手続きのオンライン化につきましては、行政手続きの専門家である行政書士等とも連携しながら進めていただくよう要望いたします。
要望の3の多様性についてです。今回県営住宅について、様々なお声をいただき、取り上げさせていただきましたが、多様性に関する切実な要望もいただきましたそこで要望いたします。県営住宅を初めとした県有施設についても、多様性に配慮した運用を考えていただきますよう要望いたします。
要望の4ですけれども、ドクターヘリ未要請地域での活用推進についてでございます。県内最大県内の大規模災害が生じた場合に、10機のドクターヘリが展開可能であるということでご答弁がございました。千葉県はドクターヘリ先進県でございますけれども、それは単に2機ですねドクターヘリがあり、20分で県内を全てカバーできるこういったこともありますけれども、もう一つですね、ぜひ知っていただきたいことは、ドクターヘリの格納庫の地下に燃料タンクがあるということがですね、ドクターヘリ給油をしながら展開できるということも、千葉県の強みでございます。なぜこの燃料タンクができたのか。実は東日本大震災で宮城県に集結をしたドクターヘリ、燃料がなくて食べなかった。本来の機能を果たすことができなかった、こういった事態がございました。ドクターヘリで、被災地の支援に行かれた。フライトドクターから、千葉県の防災を考えたときに、この燃料の問題、何とか克服してもらいたい。そのためには、格納庫を作り、地下に燃料タンクをしっかりと備えていただきたい。こういった強いご要望いただきました。このフライトドクターの声を受けて、議会で取り上げ、そして、出来上がったのが、ドクターヘリの格納庫二つ、そしてその地下に二つとも燃料タンクを作っていただきました。これが千葉県の私は強みであるというふうに思っております。だからこそ、この体制、ドクターに2基体制を今現在未要請地域がございますけれども、この地域の方々にも活用していただきたい。災害が起こったときには、市町村に関係なく、どこにいても、このドクターヘリの機能を享受できるような体制を作っていただきたい。
そこで要望いたします。災害時において、全ての県民がドクター医療活用できるよう、行政地域におけるドクターヘリ運航推進を要望いたします。
次に再質問 5点お願いします。
防災対策地震に強い水道について漏水調査についての質問でございますけれども、担当の多くの場所では、漏水場所を確認するため聴診器のような音聴棒を使い、耳で漏水音を聞き作業が行われているとのことでございますけれども、そのような中、千葉県の事業者は、東日本大震災を経験しておりますので、漏水調査におきましても、先進的な技術を有しております。いわゆる探査装置を使用した相関広報はもとより、ヘリウムガスや水素を活用した手法は千葉県が誇る先進的な取り組みでございます。実は私も体験させていただきましたけれども、瞬時に漏水箇所を推定できるという、大変に優れもので、時間効率が全く違います。今回の能登半島地震でも使われました。千葉県としても、漏水調査に有効な手法について、その技術復旧に向け、広く他の水道事業体にさせることが、重要だと考えております。
そこでお伺いをいたします。漏水調査として有効な手法について、県内外に広く情報発信を図るべきと考えるがどうか。
次に、体育館のエアコンについてです。体育館は災害時における地域住民の避難所です。いつ発生するかわからない災害に対して、避難所となる体育館の空調設備は、多額の財源が必要です。だからこそ、国からの交付金がある学校施設環境改善交付金や、緊急防災減災事業債等の財政支援をしっかりと活用すべきだと思います。特に、屋内運動場空調設備につきましては、当該建物に答弁にありました通り、断熱性があることが要件でございますけれども、現在、空気が漏れないように、遮熱効果のあるシール状のような遮熱商材が開発されております。私も現物を見させていただきましたけれども、大変に簡素というか、非常に効果があるんですけれども、簡単な作りになっております。コスト削減は可能でございます。費用を抑えることで、体育館のエアコン設置を推進していただきたい。
そこでお伺いをいたします。市町村が、小中学校の体育館にエアコン設置を進められるよう、費用が平準化できる技術方式での設置についても、導入しやすい環境を整備すべきと思うがどうか。
3点目に、知事の政治姿勢多様性条例についての基本指針の策定についてでございます。
今よりも現実的な課題解決や千葉県作りの推進ができるようにするためには、目指すべき基本的な方針が必要であります。千葉県として同じ方向を向いて、足並みが揃うように、条例の目的や理念に沿った千葉県作りに関する施策の方向や居宅を総合的に推進するために、必要な事項などを定めた基本方針を示すこととともに、その進捗状況をチェックできるようにすべきです。
そこで伺います。多様性尊重条例について、基本指針を作るべきと考えるがどうか。
4点目、多様性条例の更なる周知についてでございます。県として、国、県、同市団体および金融機関が連携して取り組むことを目的として開催する労使会議というのがございますけれども、この労使会議の場を活用できないでしょうか?
そこでお伺いをいたします。多様性尊重条例について、労使会議での周知を図るべきと考えるがどうか。
そして最後の質問は、私立高等学校授業料減免制度についてでございます。千葉県内に住んでいるにも関わらず、県外の私立高校に通っているという理由で、千葉県の授業料減免を受けられない生徒は1万人、この数字をどのようにお考えでしょうか?この制度は、保護者の経済的負担の軽減をうたっております。なぜ平等に支援できないのでしょうか?支援するためにはいくら必要なのでしょうか?
そこで伺います。仮に、現在事業の減免を受けられていない者に対し、県内の私立高校に通っているものと同様の支援を行った場合、必要となる予算はどれくらいと見込まれるのか、
2回目の要望と質問とさせていただきます。
–議長
企業局長吉野美砂子君。
–吉野美砂子 企業局長
はい。漏水調査手法の県内外への情報発信についてのご質問ですが、県営水道が能登半島地震に伴って、工事事業者と連携して行っている応急復旧活動では、漏水音が聞き取りづらい場合などに、センサーや水素を活用して漏水箇所を特定する調査を実施しています。派遣した職員からは効果的な調査が実施できたとの報告を受けており、今後、活動実績等しっかり検証した上で、他の水道事業体との会議等を通じ、効果的な調査手法について情報発信をしてまいります。
–議長
教育長、冨塚昌子君
–冨塚昌子 教育長
小中学校体育館のエアコン設置におけるリース方式の導入についてのご質問です。市町村が行う小中学校の体育館へのエアコン設置に対する国庫補助制度では、設置時に市町村がエアコンの所有権を取得することが補助要件となっております。一方一般的なリースでは、リース期間中はリース会社がエアコンの所有権を有しているため、国庫補助の対象となっておりません県としては小・中学校の体育館へのエアコン設置を推進するため、国に対し、リース方式による設置も補助対象に加えるよう引き続き要望してまいります。以上でございます。
–議長
総合企画部長 冨沢昇君
–冨沢昇 総合企画部長
はい。多様性尊重条例の基本指針に関するご質問ですが、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成に関する基本的な考え方や県の責務については、条例に掲げているところであり、まずはこれらを踏まえながら、具体的な取り組みを着実に進めていきたいと考えております。
次に、多様性尊重条例の周知に関するご質問ですが、条例が掲げる目指す社会を実現するためには、様々な主体による取り組みが広く展開されることが重要と考えています。今後も、労使会議の場など、あらゆる機会を捉え、普及啓発を行い、条例の理念や、多様性尊重の意義が広く県内に浸透するよう取り組んでまいります。以上でございます。
–議長
総務部長 鎌形悦弘君
–鎌形悦弘 総務部長
はい。私立学校の授業料減免に関するご質問ですが、県外の私立高校にし、私立の高校に通学している生徒を授業料減免制度の対象とした場合追加で必要となる経費はおよそ3億円程度と試算されます。以上でございます。
–議長
赤間正明君
–赤間正明 議員
それでは、3回目ですけれども、要望と質問をさせていただきます。
要望ですけれども、私立高等学校の授業料減免制度についてでございます。千葉県内に住んでいるにも関わらず、県外の私立高校に通っているという理由で、千葉県の授業料減免を受けられない生徒は実に1万人もいる。そして、授業料減免を受けられていたない者に対し、県内の私立高校に通っているものと同様の支援を行った場合、必要となる予算は3億円です。この3億円があれば、現在、授業料減免を受けられていない1万人の私立高校生に対しても、県内の私立高校に通っているものと、同様の支援が可能なのです。
そこで要望をいたします。私学振興という観点が必要としても、まずは、例えば県外の私立、県内、県外の高校に通う生徒には、授業料の一部の免除などからでも始めるなど、近くに通う県内在住者の間の不平等を少しでも是正していただくよう、取り組んでいただきたい、強く要望いたします。
最後に、質問、防災対策水道についてでございます。私は今後、選ばれる都市の住みやすさのレベルの判断は、水道の良い都市の魅力が判断基準になると語りました。そのためには、美味しい水はもちろん、地震等の災害があってもすぐに水道水が利用できる土地でなければなりません。知事は、県政ビジョンで災害から県民を守る防災圏の確立を掲げられております。また、議会答弁において、日本一災害に強い千葉県を目指して取り組んでまいりますと語られました。水は命そのものでございます。千葉県には優れた水道に関する技術集団が存在いたします。
そこで、伺います。千葉県は全国一と言われるくらい、災害に強い水道を目指すべきと思うがどうか。千葉県のご見解をお聞きし、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
–議長
企業局長 吉野美砂子君。
–吉野美砂子 企業局長
災害に強い水道を目指すべきとのご質問ですが、能登半島地震での水道網の壊滅的な損傷を受け、改めてライフラインとしての水道の重要性や水の大切さを認識いたしました。現在県営水道では、中期経営計画において、強靭な水道の構築を基本目標として、災害に強い施設整備を推進するため、管路や上給水場の耐震化、停電浸水対策などに取り組んでおります。今後もこれらの取り組みをしっかり進めることで、大規模事業体としての責務を果たしてまいりたいと考えております。以上でございます。
–議長
暫時休憩します。再開は午後1時の予定です。