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本日(2023/09/28)午後二人目の一般質問は、自民党の今井勝議員でした。
1 議会質問・答弁の書き起こし全文
【午後二人目】一般質問 今井勝議員(自民党)
皆さんこんにちは我孫子市選出自由民主党今井勝でございます。本9月定例県議会におきまして、登壇の機会を与えていただきました。これもひとえに、諸先輩並びに同僚議員の皆様のお陰によるものと感謝申し上げます。
まず、台風第13号の接近に伴う大雨により被災されました全ての皆様、また9月20日の大雨により被害に遭われた皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。一刻も早く被災された方々が、元の生活を取り戻せるよう、お祈り申し上げます。
それでは早速、通告に従い、質問に入らせていただきます。知事を初め執行部の皆さん方の前向きなご答弁をお願いします。まず、道路問題についてお伺いします。わが我孫子市が位置する千葉県北西地域は、大規模商業施設や物流施設が多く立地し、経済活動が活発な地域で、今後も交通需要の増大が見込まれ、更なる発展が期待される地域です。
しかし、国道16号においては、慢性的な交通渋滞が発生しており、県北西地域のポテンシャルを十分に発揮させ、更なる活性化のためには、千葉北西連絡道路の計画の具体化が必要です。このような状況を踏まえ、昨年11月、我が党では、沿線の県議会議員で県議団を結成し、国道16号からの交通転換が期待される。
策定されました。今後、千葉北西連絡道路の早期具体化のためには、沿線市が設立した現在の千葉統括官、広域幹線道路建設促進期成同盟会の他に、今年5月に期成同盟会を設立しした新湾岸道路と同様、千葉北西道路連絡道路においても、新たな新たに県が規制同盟を設立し、機運醸成を図ることが重要と考えます。
そこで伺います。千葉北西連絡道路の早期実現に向けてどのように取り組んでいくのか。次に、国道356号の歩道整備について伺います。国道356号は、我孫子市内を東西に横断する重要な幹線道路であるとともに、市内の生活圏も国道沿線を中心に、形成されており、地域に密着した道路でもあります。
我孫子市には小学校が13校あります。その大半が国道356号の沿線もしくは、ほど近い場所に立地しており、多くの児童が国道が国道を通って登校しています。また、JR成田線と並走していることから、駅利用者も通勤通学で国道を通行している状況です。
しかしながら、国道356号の歩道部はまだまだ狭い歩道が多く残っており、特に我孫子市寿地先などでは、幅員が狭く、さらに歩道内の側溝の老朽化により歩きづらい状況が見受けられます。沿道に人家や店舗が密集し、歩道整備を進めるのは簡単なことではないと思いますが、歩行者の歩きやすい環境作りに取り組むことが大事だと考えます。
そこでお伺いします。我孫子市内における国道356号の歩道部について改善が必要と考えるがどうか。続きまして、信号機や横断歩道などの交通安全施設について伺います。信号機や横断歩道などの交通安全施設の維持管理は適切になされなければ、その効果を発揮することはできません。
とりわけ、横断歩道の白線については、私も昨年6月の本会議でも取り上げ、磨耗した白線の速やかな補修をお願いしたところですが、未だに県民からは薄くなった道路の道路標示の補修に関する要望が寄せられており、中には道路標示の補修に関する予算が足りていないのではないかと疑問視する声も上がっているような状況もあります。
そこで伺います。道路標示の維持管理について県警ではどのような方針のもと、予算を組んでいるのか。次に、千葉県内の公共交通について伺います。バスやタクシーなど、地域の生活を支える地域公共交通については、人口減少の進展や、自家用車利用の増加等に伴う利用者の減少などにより、厳しい状況が続いています。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、利用者数はさらに落ち込み、公共交通事業者の経営は厳しい状況にあります。特に、タクシーでは、夜間の外出自粛から利用者自体が激減し、事業者の経営を圧迫しています。
また、利用者の中でも夜間に運行される。タクシーが減少することで、不便を強いられている状況となっています。加えて、昨今は、燃料価格高騰のあおりを受けて、地域公共交通事業者は事業継続が困難となり、やむを得ず廃業する事業者も出てきています。
さらに、地域公共交通を担う運転手については、高齢化が進み、また、コロナ禍の利用者減利用者減で一旦離職した者が、まだ十分には戻ってきていない状況にあるなど、新たな運転手となるとなる担い手が確保できなければ、事業継続すら危ぶまれるといった深刻な運転手不足が喫緊の課題となっています。
こうした様々な課題が山積する一方で、地域交通、公共交通は、県民が日常生活を営む上で、また地域経済を支える観点からも不可欠であり、これを維持継続していくことが大変重要と考えます。そこで伺います。地域公共交通の維持確保に向けて、県としてどのように取り組んでいくのか。
また、人口減少や高齢化の進展などによって路線バスが減便や廃止となり、そうした地域では、市町村がコミュニティバスやデマンドタクシーを走らせ、日常の買い物や通院など、県民の日常生活の足となるよう、運営している
ことがあります。私の地元である我孫子市などに聞いたところ、路線沿線の地域住民からは、増便の声がある一方、路線から外れた地域住民からは、この地域を走らせてほしいといった声が寄せられるなど、住民ニーズは様々で、その全てを満たすことは難しいとも聞いています。
そこで伺います。コミュニティバスやデマンド交通等に取り組んでいる市町村に対して、県はどのように支援していくのか。バスやタクシーなどは身近な移動手段として、荷物の多い子育て家庭など、多くの皆さんにも利用されています。
千葉県には子育て家庭を社会全体で応援するという事業の趣旨に賛同した企業や店舗により、いろいろな子育て応援サービスを受けられる、チーパスがあり、県民の好評も得られているものと思います。地域公共交通についても、子育て家庭の外出の支援として、チーパスによる応援サービスが考えられないかと思うところであります。
そこで伺います。子育て家庭の外出を支援するとともに、地域公共交通の利用促進を図るため、公共交通事業者へチーパスを普及拡大すべきと考えるがどうか。続きまして、不登校児童生徒の支援について伺います。不登校児童生徒の支援については、本定例県議会における我が党の代表質問でも取り上げさせていただいたところであり、支援を受ける児童生徒や保護者のニーズの把握は非常に重要ですが、同時に支援を行う側、例えば市町村の設置する教育支援センターなどの運営上の課題も県教育委員会として把握していただくことも重要なことと考えます。
市町村が設置する市教育支援センターは、不登校児童生徒の学習や社会的自立に向けた取り組みなど様々な支援を行っています。本年4月に施行された千葉県不登校児童生徒の教育機会の確保を支援する条例の中でも、市町村は、不登校児童生徒の教育機会の確保に関し、県と連携しつつ、状況に応じた施策を策定、実施するよう努めるもの。
と定められております。ぜひ、県教育委員会におかれましても、市町村のニーズを把握し、連携を図りながら、不登校児童生徒を支援していただきたいと思います。そこで伺います。不登校児童生徒の支援において、県はどのように市町村と連携していくのか。
次に、保育について伺います。保育所等での待機児童数については、保育所や認定こども園、小規模事業所などの施設を整備することで、全国的にも減ってきていると承知しておりますが、その一方で、施設が増えたことで、保育士の確保が一層大変だ。
という話も耳にします。私の地元我孫子市からですと、電車に乗れば15分程度で川を渡って都内に出ることができます。我孫子市に限らない話ですが、保育士人材がより待遇の良い都内に流れてしまうという話も保育関係者から聞かれるところです。
そこで伺います。都市部を中心に保育士が不足していると思うが、保育士確保について、県の取り組みはどうか。そうした状況を踏まえ、我孫子市では財政事情が大変厳しい中でも、計画的に保育所等の施設整備を実施し、必要な保育士を確保するため、民間保育園等に対し、職員の給与加算手当として、市独自の補助金を交付しながら、37年間保育の待機児童ゼロを堅持してきました。
県においても、保育を支える保育士確保のため、千葉県保育士会、処遇改善事業費補助金を交付し、市町村と連携して、保育士の処遇改善に取り組んでいることは承知しております。この補助金について、保育の現場からは大変ありがたいという声も聞いてはおりますが、東京都の給与差を埋めるには、まだまだ十分ではないと感じているところです。
そこで伺います。保育士確保のため、千葉県保育士処遇改善事業の補助額をさらに増額すべきと思うがどうか。また、保育の現場では求められるニーズも多様化しており、人材確保に頭を悩ませている職種は保育士だけではありません。
令和3年に成立した医療的ケア児およびその家族に対する支援に関する法律により、医療的ケア児およびその家族に対する支援の基盤が作られる一方、支援を実施する自治体や施設では、受け入れ体制を整えることに大変苦慮していると聞いています。
この保育施設等においては、特に医療的ケア児を支援するために、看護師の確保も大きな課題だと考えます。保育士、施設等で看護師を雇用するにあたり、市町村では、財政上事情が厳しい事情もあり、国や県において、市町村の負担がないよう、全額補助してほしいという。
要望なども寄せられています。そこでお伺いします。保育所等で医療的ケア児の受け入れに必要となる看護師の確保について、県はどのように支援していくのか。次に、教員の人材確保についてです。昨年、近年の教員採用選考における状況は、教員の世代交代期に当たり、多くの志願者を確保することが求められているところです。
学校現場で若手教員が多くなり、活気が増していることが推察されますが、一方で、志願者数の減少や産休育休取得者の増加等により、教員の未配置が問題となっていることも事実であります。我が党でも、教員の人材確保は重点的に考え、6月議会の代表質問においても取り上げさせてもらいましたが、忘れてならないのは、志願者の確保とともに、再採用者の質の確保を考えていかなければならないという
事です。現在社会は多様な価値観を帯びており、これは学校も同様です。児童生徒対応や、保護者対応も難しくなっており、教員の負担も増していると考えられます。本県の教員採用選考には、指導力を有する元教諭が再び教壇に立てる。
特例選考があると聞いております。この制度を最大限に活用することで、優秀な人材の確保に繋がり、さらには学校現場における教員の指導力向上が図られると考えます。そこで伺います。教員採用選考において、元教諭特例選考の志願状況はどうか。
また、元教諭を採用した効果はどうか。次に、介護人材についてですが、先日、共同通信が全国の自治体、市町を対象に行ったアンケートの結果で、人口減少で、自治体が消滅しかねないという危機感を抱く。市長が、全体の84%介護分野など深刻な人材不足を背景に、外国人人材の受け入れの推進が必要と答えた市町は、全体の86%であったことの記事が新聞に掲載されました。
改めて、全国の自治体の抱える人口減少問題が深刻であることや、介護分野を初めとする各分野で外国人人材を必要としている状況を痛感。いたします。本県でも、2025年には介護人材が約7000人不足すると言われる
中、その人材確保は喫緊の課題であります。県では、超高齢化、高齢社会の介護職員確保策の一環として、令和元年から外国人介護人材の確保に本格的に取り組んでいると思いますが、この留学生受け入れプログラムは、ベトナムから千葉県に来て、介護職員として就労を目指す留学生を受け入れ、県内の日本語学校で1年間、介護福祉士養成施設で2年間勉強して、介護福祉士の国家資格を取得した後、県内の介護施設で少なくとも5年働くというものです。
コロナウイルス感染症の影響で一時期は留学生の来日が遅れるなど、ありました。昨年度には、再び多くの留学生が来日、介護の現場においても、留学生たちが働き始めてから2年が経過しようとしています。そこでお伺いします。
千葉県留学生受け入れプログラムの状況はどうか。最後に、防災対策について伺います。9月2日に千葉県と私の地元である我孫子市の主催で、川村学園女子大学および手賀沼を会場として、9都県市合同防災訓練が行われました。
9都県市合同防災訓練は毎年、県と地元市町村電力ガス、通信などのライフライン事業者、地元のボランティア組織など約100機関約5000人が参加して行われました。このような大規模な訓練により、関係機関の災害対策の充実や、県民一人一人の防災意識の高揚を図ることは重要であると考えます。
また、県では9都県市合同防災訓練の他にも様々な防災訓練を県内の市町村と連携して、毎年行っていることと思いますが、地域防災力向上のため、市町村が実施する訓練がより充実し、社会情勢の変化に対応した実災害の備えに向けた訓練とするには、県の支援や連携が必要であると思います。
そこで2点伺います。1点目として、今回の9都県市合同防災訓練は、どのようなことに重点を置いて行われたのか、また、県として今後の訓練にどのように取り組んでいくのか。2点目として、地域防災力向上のため、市町村が行う防災訓練に対して、県はどのように関わっているのか。
以上で1回目の質問とさせていただきます。よろしくご答弁をお願いいたします。
今井勝君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事、熊谷俊人君。
自民党の今井勝議員のご質問にお答えをいたします。まず道路問題についてお答えします千葉北西連絡道路についてのご質問ですが、千葉北西連絡道路は、国道16号などの交通円滑化や県内外との交流連携を強化し、地域の活性化を図るとともに、災害時においては物資の供給や広域的な応急活動などに寄与する重要な道路です。
これまで県では沿線市で構成する千葉統括監、広域幹線道路建設促進期成同盟会等と連携をし、千葉北西連絡道路の必要性などについて地域住民の理解が得られるよう広報活動を実施するとともに、計画の早期具体化について国に要望活動を行ってきたところです。
引き続き、更なる機運醸成のため、沿線市と連携をし、期待される効果や、今後の検討の進め方などを紹介するパネル展を開催するとともに、新たな期成同盟会についても、既存の期成同盟会を構成する沿線市の意向などを踏まえ、設立に向けて調整してまいります。
次に防災対策についてお答えをいたします。9都県市合同防災訓練についてのご質問ですが、県では国や市町村、防災関係機関との連携強化や、自助共助の取り組みの強化による地域防災力の向上などを目的として、毎年9都県市合同防災訓練を実施しています。
我孫子市を会場とした今回の訓練では、ライフライン等の応急復旧や手賀沼での水難救助など地域特性に応じた訓練を実施するとともに、9都県市の相互応援協定に基づく各団体からの物資受け入れ訓練を実施した他、関東大震災から100年の節目でもあることから、過去の災害の記憶を風化させない取り組みを実施したところです。
今後も自助共助公助が一体となった地域防災力の更なる向上を図るため、関係機関と連携をしながら、迅速かつ的確に災害に対応できるよう訓練に取り組んでまいります。私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。
県土整備部長、池口正晃君。
私からは、国道356号の歩道部の改善についてのご質問にお答えします。国道356号の安孫子第1小学校付近においては、歩道または路肩に設置された側溝ぶたが老朽化し、隙間や段差が生じている箇所があり、歩きにくい状況となっています。
このため、歩きやすい歩行空間を確保するため、段差が少なく穴の小さい側溝部台の交換など必要な安全対策に取り組んでまいります。以上でございます。
警察本部長、宮沢忠孝君。
私からは、道路標示の維持管理に関するご質問にお答えいたします。
横断歩道をはじめとする道路標示は、磨耗の進行が車両の交通量等の道路環境に依存し、それぞれの場所により大きく異なるため、その補修に当たっては、磨耗の状況を的確に把握していくことが必要。考えております。磨耗した道路標示については、警察官による点検の他、県民の皆様や自治体等から寄せられる情報をもとに、その状況を確認し、通学路上の道路標示や、歩行者保護に不可欠な横断歩道の道路標示などを中心に、補修の必要性、緊急性の高い箇所から順次補修を進めていくこととしております。
道路標示の維持管理に係る予算については、道路標示の整備数や補修実績等をもとに、必要な予算の確保に努めているところであり、今後も引き続き必要な予算を確保し、適切な維持管理を推進してまいります。以上でございます。
総合企画部長、冨沢昇君。
公共交通についてお答えいたします。まず、地域公共交通の維持確保に向けた取り組みに関するご質問ですが、バスタクシーなどの地域公共交通は、通勤通学や通院、買い物など、県民生活を支える重要な移動手段ですが、現在は燃料費高騰などの経費の増加や運転手不足により、厳しい事業環境にあると認識しています。
こうした中、県では広域的幹線的な赤字バス路線に対し、国と協調して補助を行うとともに、事業者や市町村と協議しながら、バス路線の利用促進や収支改善に取り組んでいるところです。また、高齢者や障害者など、誰にでも利用しやすい公共交通の実現に向けて、ノンステップバスや福祉タクシーの導入に対する補助も行っています。
地域公共交通の維持確保は地域にとって大変重要であることから、引き続き市町村や交通事業者と連携し、取り組んでまいります。次に、市町村に対する支援に関するご質問ですが、人口減少や高齢化の進展による利用者数の減少等に伴い、近年民間バス路線の減便や廃止により、通院や買い物といった日常生活における住民の移動手段の確保が課題となっています。
こうした中、県内の多くの市町村においては、利用者の多様なニーズを踏まえながら、コミュニティバスやデマンド交通を運行するなど、移動手段の確保を図っているところで県としては、市町村担当者を対象に開催する情報交換会や、市町村が設置する交通会議とにおいて先行事例の共有や、地域の実情に合わせた助言を行うことで、市町村の取り組みを支援してまいります。
以上でございます。
健康福祉部長、高梨みちえ君。
私からはまず、チーパスの普及拡大についてお答えいたします。令和5年7月30日現在の子育て応援チーパス事業の協賛店は8065件であり、このうちタクシーは4事業者で14件、鉄道は1事業所で5件登録されています。
県では、チーパス事業の協賛店と利用者を拡大するため、広報用ポスターやチラシを市町村や協賛店に配布する他、金融施設への掲示やSNS等を活用した広報を行っています。県としては今後、公共交通事業者に対しても、チーパス事業の趣旨を説明し、賛同を得られるよう働きかけるなど、チーパス事業の普及拡大に努めてまいります。
次に、保育士確保の件、取り組みについてお答えいたします。保育所等の待機児童数は減少傾向にあるものの、地域間で保育の需要に差が生じているところであり、保育士については依然として不足している状況があるものと認識しています。
そのため県では、保育士の資格取得を目指す学生への修学資金の貸し付けや千葉保育士保育所支援センターにおける潜在保育士等と事業所のマッチングなどを行っています。また、保育の実施主体である市町村と連携し、民間保育施設等で勤務する保育士の給与に助成を行うとともに、国の基準を上回る保育士の配置に対する人件費への補助を行うなど、保育士の確保に取り組んでいます。
次に、千葉県保育士処遇改善事業に関するご質問ですが、千葉県保育士処遇改善事業は、保育士確保についての県内の厳しい状況を考慮し、緊急的に創設したものであり、本来、保育士の処遇改善は、国において、公定価格の引き上げなどにより取り組むべきものと考えています。
国においては、昨年10月から月額9000円相当の処遇改善加算を創設し、保育士の処遇改善を行ったところですが、いまだ他職種との給与格差は残っています。このため県では、国に対し、自治体の財政力によって、保育士の処遇に地域格差が生じることがないよう、更なる公定価格の引き上げを行うことや、保育士の人材確保および定着促進の取り組みを強化充実させることを引き続き働きかけてまいります。
次に、保育所等での医療的ケア児の受け入れに必要な看護師の確保に関するご質問ですが、県では保育所等において、医療的ケア児の受け入れ体制を整備するため、看護師等の配置に係る人件費や保育士等が医療的ケアを行うために必要な研修費の補助を行っています。
昨年度から2名以上の医療的ケア児の受け入れが見込まれる保育所等において、看護師を複数名配置している場合、補助額をさらに加算することとしたところです。また、本年度から保育の実施主体である市町村に対し、千葉県ナースセンターにおける看護師の職業紹介事業の活用を周知するなど、保育所等における看護師等の人材確保を支援してまいります。
最後に、千葉県留学生受け入れプログラムの状況についてお答えいたします。介護人材不足が深刻となる中、介護外国人介護人材の確保のため、県では令和元年度から千葉県留学生受け入れプログラムを実施しています。令和元年度の第1期生から令和3年度の第3期生までの計117名は、順次、県内の介護福祉士養成施設に入学し、第1期生については来年3月に介護福祉士国家試験を受ける予定です。
また、令和4年度の第4期生43名は、本年4月に県内の日本語学校に入学したところであり、令和5年度の第5期生については、委託しているマッチング期間と、就労先となる介護施設により、ベトナムにおいて65名の候補者の選考が進んでいます。
来日した留学生の資格取得を支援し、資格取得後も介護現場で長く従事できるよう、千葉県外国人介護人材支援センターを通じて交流会や相談支援等を行い、外国人介護人材の確保に取り組んでまいります。以上でございます。
教育長、冨塚昌子君。
初めに不登校児童生徒の支援における県と市町村との連携についてのご質問ですが、不登校児童生徒の支援においては、県内どこに住んでいても、児童生徒一人一人の状況に応じた多様な教育機会が確保されるよう、県と市町村が緊密に連携して取り組むことが重要と考えています。
そのため県教育委員会では、市町村が設置する教育支援センターを定期的に訪問し、必要に応じて助言を行うとともに、条例に規定された不登校児童生徒支援連絡協議会において、市町村教育委員会の代表者から意見を聞くなど連携を図っているところです。
市町村からは、教育支援センターの指導員等の不足や支援に当たる職員の専門性の向上など、複数の課題が挙げられており、県としては、国に対し必要な財政措置を求めるとともに、市町村と合同で研修を実施するなど、より一層連携を強化し、対応してまいります。
次に教員採用選考での元教諭特例選考の志願状況と効果についてのご質問ですが、平成16年度から導入した教員経験者を対象とする特例選考では、令和2年度に志願要件を緩和してから志願者が増加傾向にあり、今年度実施した選考では、52名が志願志願しました。
過去10年間で118名が学校現場に戻り、中堅教員として、若手教員にわかりやすい授業を示したり、相談相手になるなど、実務経験を生かして活躍しており、学校の教育力向上に繋がっていると考えています。以上でございます。
防災管理部長、添谷進君。
私からは、市町村が行う防災訓練への県の関わりについてお答えをいたします。災害発生時に迅速かつ的確に災害対応にあたるためには、日頃から訓練や研修などを通じ、県と市町村が連携を図ることが重要です。
このため県では、土砂災害避難訓練や津波避難訓練など、市町村と共同で実施し、シナリオ作成など、県の持つノウハウを共有するとともに、情報連絡員を訓練参加するなど、連携強化に努めているところです。今後も地域特性に応じた、より実践的な防災訓練や、様々な研修の実施などにより、市町村と連携協力しながら、県全体の防災力向上を図ってまいります。
以上でございます。
今井勝君。
知事初め執行部の皆さんには、ご答弁ありがとうございました。それでは2回目の質問と要望をさせていただきます。まず千葉北西連絡道路について要望させていただきます。千葉北西連絡道路は、県北西地域の将来将来構造を考える上で、骨格となる大変重要な道路として、県民や県内経済界などから整備促進を求める機運が高まっています。
つきましては、新たに規制同盟会を設立するなど、更なる機運醸成により、千葉北西連絡道路の計画の早期具体化が図られるよう取り組んでいただくよう要望します。歩道部の改修については、必要な安全対策を行うと、前向きなご答弁をいただき感謝いたします。
歩道整備は、用地買収が必要となるため時間がかかると思います。例えば、沿道で家の建て替え等の情報があったら、その期に、用地協力を打診するなど、しっかりと取り組んでいただければと思います。寿地区に限らず、我孫子市内の国道356号は、歩道が未整備である箇所が残っています。
交通安全上危険な箇所には、歩道幅に余裕がある範囲で、防護柵をの設置も検討していただくよう要望いたします。道路標示については、必要性緊急性が高い箇所から優先的に順次補修を行っているとのことでしたが、利用している方々にとっては、その優先順位はなどはわかりませんし、長期間なかなか補修がなされない、道路標示を見て、いつになったら直してもらえるのかと。
不安に思われる声もよく聞かれます。県民の方々には、市町村道とか、県道とか、道路管理者が誰などということを意識していない方もいらっしゃいますから。薄くなった横断歩道の白線を何とかしてほしいという声が、市役所などに入ることも珍しくないと聞いています。
道路標示の維持管理については、引き続き、予算を確保し、対応していただくとともに、市町村も含めた道路管理者ともよく調整を図っていただき、可能な限り速やかな補修がなされるよう要望いたします。次に、千葉県内の公共交通について再質問させていただきます。
地域公共交通は県民の生活を支える大変重要な移動手段ですので、執行部においては、引き続き取り組みを着実に進めていただきたいと思います。また、移動手段を確保する観点では、高齢化の進展に伴い、車などの移動手段を持たず、病院への通院や商店への買い物が困難な、いわゆる移動困難者の日常生活をいかに支えていくかが問題となっています。
こうした方々を支援するためには、公共交通だけでなく、福祉など、様々な分野をまたがる連携した取り組みが必要と考えます。そこで伺います。移動困難者対策について、交通や福祉など関係部門が連携して取り組んでいくべきと思うがどうか。
また、交通、公共交通事業者へのチーパスの普及についてですが、現在公共交通事業者のチーパス事業への参加は少なく、県による効果的な普及活動が必要と考えます。子育て家庭の身近な移動手段として、バスやタクシーなどがより利用しやすいものとなるよう、事業者への働きかけをしていただき、公共交通の利用促進にも繋げていただくよう要望します。
不登校、不登校児童生徒支援ですが、各市町村では、教育支援センターの人材確保とその運営に大変苦慮していると聞いています。県としても、実態をよく把握し、市町村と連携しながら、教育支援センターの機能強化のため、支援を継続していただきたいと思います。
保育については、保育士や看護師の確保にいろいろ県も取り組んでいただいているとご答弁をいただきました。そうした取り組みについて、ありがたいと感じるところですが、現場はまだまだ人材確保に頭を悩ませています。
ぜひとも、これまでの取り組みをもう一歩踏み出す。保育所等を利用する全ての児童が健やかに過ごせるよう、より一層人材を保育人材確保への県の支援をご検討いただくことを要望いたします。教員の人材確保についてですが経験が豊富である元教諭特例選考志願者が年々増加していることは安堵しながらも、まだまだ少ないように感じます。
教育現場にはたくさんの課題があり、即戦力となる教員経験者の需要は高いと考えます。教員不足の解消にも繋がることから、引き続き教員経験者の採用を進めていただきますよう要望いたします。介護人材についてですが、外国人留学生の人材確保については諸諸外国や他の自治体との競争は激しくなっているという話を聞きます。
彼らが1日でも長く千葉県内で働き続けることができるよう、日本人職員と外国人の双方が安心して介護事業等で働いてもらえるよう、学習や就労を行うための更なる環境整備が必要と考えます。プログラム終了後の留学生へのサポート体制や介護事業で働く職員に寄り添った施策の充実を県に強く要望します。
防災対策についてですが今回特に防災訓練について質問しましたが、地域防災力の向上の中でも、災害時の備えとしての関係機関との連携とりわけ市町村との連携という面に注目すると、平常時の訓練などの機会を通じて、県と市町村がお互いの顔の顔の見える関係を作っておくことが、災害時の備えとして重要なことと考えます。
台風13号に関連した災害への対応に際しても、多くの県職員が被災地市町村の応援に向かっていたと聞いています。これも普段の訓練が生かされているからこそ、迅速な対応ができたものと思います。引き続き、県として、関係機関との連携を図り、災害対策の充実にしっかりと取り組んでいただくよう要望します。
また、災害にしっかり対応していただくためには、地域の自主防災組織や県民一人一人が、自助、共助、公助の考え方をそれぞれ理解し、実践していただくことが重要であることから、県としても、県民への啓発等も含め、防災意識の高揚のための啓発にもしっかりと取り組んでいただくよう要望します。
以上で2回目とします。
総合企画部長、冨沢昇君。
移動困難者対策の連携に関するご質問ですが、市町村においては、デマンド交通や移動販売車の運行、福祉タクシー利用者に対する助成など、関係部局が連携し、様々な取り組みが行われているところです。
県としても市町村や県の関係部局を対象とするセミナーの開催などにより、様々な移動困難者対策が、関係部門の連携により進むよう取り組んでまいります。以上でございます。
今井勝君。
それでは、3回目の要望をさせていただきます。
移動困難者対策を初め、地域公共交通を取り巻く様々な課題に対し、引き続き市町村や事業者など様々な主体と連携しながら、横断的に取り組みを進めていただくことを要望いたします。以上で私からの質問を終わります。
ありがとうございました。以上で質疑並びに一般質問を終結します。
議案第1号ないし議案第16号については、お手元に配付の議案付託表の通り、それぞれ所管の常任委員会に付託します。この際お諮りします。決算認定につきましては、17人の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、その審査終了まで閉会中の継続審査に付することにしたいと思います。
これにご異議ありませんか。ご異議ないものと認めます。よって決算認定につきましては、17人の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、その審査終了まで閉会中の継続審査に付することに決定しました。
次にお諮りします。本特別委員会に対し、地方自治法第98条および第100条の権限を付与することとし、同法第100条第11項に基づく調査に要する経費の額を100万円以内とすることにしたいと思います。これにご異議ありませんか。
ご異議ないものと認めます。よって、本特別委員会に対し、地方自治法第98条および第100条の権限を付与することとし、調査に要する経費の額を100万円以内とすることに決定しました。次にお諮りします。ただいま設置されました決算審査特別委員会の委員の選任については、お手元に配布の決算審査特別委員会委員氏名表記載の通り指名したいと思います。
これにご異議ありませんか。ご異議ないものと認めます。よって、決算審査特別委員会委員は、氏名表記載の通り選任されました。次にお諮りします。諮問第1号および第2号について、地方自治法第206条第3項の規定により、議会は諮問を受けた日から20日以内に意見を述べなければならないことから、審議したいと思います。
これにご異議ありませんか。ご異議ないものと認めます。よって、諮問第1および第2号を先議することに決定しました。諮問第1号および第2号を総務防災常任委員会に付託します。総務防災常任委員会開催のため暫時休憩します。