緊急事態宣言の記者会見翌朝、1月8日朝5時から柏市公設市場(柏市公設総合地方卸売市場)の水産棟を見学。京北スーパーの石戸 義行会長にご案内いただき、魚市場の方々からお話をお聴きすることができた。
国の飲食店時間短縮要請により、中卸業者や生産者にも大きな影響が出る。
水産棟を歩いてみると、空き店舗が目につく。建物も老朽化し、衰退の印象を持たれるおそれもある。荷さばき場が使いにくいといった声もお聴きする。加工場が不十分で、県外の加工場を利用しているという声も。毎年秋に開催される「かしわ市場まつり」はどうするか。
一方で、柏市公設市場の水産部は、北辰水産を筆頭に品ぞろえが良く、全国の公設市場の中でも存在感がある。
スーパーなど量販店が売り上げの大きな部分を占めているのが、柏市場の大きな特徴だ。今回のコロナ禍において、飲食店が大きな割合を占めている市場には影響が大きい。柏市場は、むしろこのコロナ禍をきかっけに、新たな可能性を広げていけるとかもしれない。
柏市場は、昭和46年開設以来40数年が経過しており、市場施設の老朽化・陳腐化が進んでいることから、平成25年度に市場整備計画を策定し、これまで青果棟耐震改修、花き棟改築工事を実施。平成29年度の松戸北部市場との統合により、平成30年度に整備計画の時点修正を行っている。
整備計画では令和6年までに水産棟建替工事を進める予定になっている。今から、公設市場のあり方を考え、これからの時代の公設市場を市民に発信していく必要がある。
そこで、柏魚市場株式会社代表取締役社長の雲津雅行氏に、お話をお聴きした。
コロナ禍の大変中ではあるが、むしろ好機ととらえ、「スマート市場」や「DX」を進め、これからの公設市場の構想を意見交換させていただいた。
・市場内での発電・蓄電や温度管理などエネルギーについて。
・魚に関する廃棄物、家庭での魚ごみ、プラスティック容器などについて。
・車の移動などのデータ活用した市場計画。
・宅配もみすえた物流に関する食のプラットフォームについて。
※雲津社長のインタビューがYouTubeで見られます。
https://youtu.be/YXq-FMd5zrQ
https://youtu.be/YXq-FMd5zrQ
幸い、柏の市場は、国道16号若柴交差点のそば、常磐自動車道柏
インターチェンジやつくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅にも近い交通の交通の要衝だ。
豊洲、足立、太田、千葉、船橋、木更津、成田、土浦、水戸、宇都宮などの公設市場で、水産部が設置されている。柏だけでなく、関東一円のネットワークを活かしていくことも大切だ。
まずは柏市の公設市場にかかわる人たちが話し合う会議もオンラインで行うことにより、効率化とコミュニケーションの活性化を図りながら、これからの公設市場のあり方を議論していきたいとのことであった。
「食」は生きていくために必要不可欠で、おいしい食材は私たちの生活の質を高めてくれる。
気候変動のリスクも高まり、供給量や値段の変動が激しくなってしまう。無駄な競争や不正な取引を防ぎ、衛生面からの危険を守る役割も担っている。
さらに、ここ近年、物流の存在感が目に見えて大きくなっている。
公設市場は、食のインフラであり、柏市にとって大きな資源であり、これから大きな可能性を持った機関であることを実感した。
私たちの消費行動は変化し、流通も大きく変化していく中、市場のDX化は進み、食のプラットフォームとして大きな役割を担う公設市場のこれからを真剣に考えていきたい。
帰りは、食堂でカキフライも食べることができ、ありがたかったです。
石戸義行さん、貴重な機会を頂き、ありがとうございました。
雲津雅行さん、お考えをお聞かせくださり、ありがとうございました。
https://youtu.be/juuOnLVCHkA