太田新市長の今後4年間の市政運営における基本的な方針(初の市議会にて)

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令和3年11月29日(月曜日)に開会した「市議会令和3年第4回定例会(11月議会)」において、次のとおり施政の基本方針及び市政の主要な事項等について報告がありました。

子育てしやすい“まち”柏、コロナ戦略、自然災害に強い強靭なまちづくりの3点が示されています。具体的な内容は、これから注視してまいります。

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令和3年第4回定例会施政方針(PDF:267KB)(別ウィンドウで開きます)

この度、柏市長に就任しました太田和美でございます。

令和3年第4回定例会の開会にあたり、貴重なお時間をいただきまして、今後の市政運営の基本姿勢と私の所信の一端を申し上げます。また、当面する市政の主要な事項についてご報告を申し上げ、市民並びに議員の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

まず、今回の市長選挙にあたりまして、市民の皆様からのご支持と、多大なご支援をいただき、第7代市長として市政を担わせていただくこととなりました。大変光栄であると同時にその重責に身の引き締まる思いです。

市民の皆様のご期待に応えるため、市民生活を支え、住みやすい街・柏となるよう、リーダーシップを発揮し、43万人の皆様の未来に責任を持ち、希望に満ちた柏の未来を築いていくために、これからの4年間、全力で市長の職責を果たし、皆様にお約束した政策の実現に向けて市政運営に取り組んでまいる所存でございます。

また、直面する新型コロナウイルス感染症への対応はもとより、少子高齢化、防災、環境、地域経済の活性化など様々な課題に対し、私のこれまでの政治経験を活かし、より実効性の高い政策を実行していきたいと考えております。

私は柏で生まれ育ちました。私のように柏で生まれ育った人も、あるいは別の土地で生まれ育ち、進学や就職がきっかけで柏で暮らしている方も大勢います。すべての人たちにとって「柏は私のふるさとです。」と自信を持って言える街に私はしていきたいと考えております。

故郷とは生まれてから大人になるまで守り育ててくれるだけではなく、困った時、苦しい時に、手を差し伸べてくれるものです。私はそうした人にやさしいまちづくりを行い、この柏を、皆様が誇りに思えるような、より良い、暮らしやすい街として創り上げていく所存です。

議会と行政は地方自治を担う車の両輪であります。私も市民の負託を受けてここにいます。それと同時に、ここに会している市議会議員の方々も市民の皆様から選ばれた人たちです。二元代表制の一翼を担っていただいております議員の皆様と協力しながら、これからの柏市をともに創ってまいる所存です。また、行政の担い手である職員もその思いは同じであると私は信じています。

柏市のための各政策を実行していくために、市民の皆様をはじめ、様々な方々との対話や議論を重ね、結論までのプロセスを重視しながら問題の解決に取り組んでまいります。

より良い市政を実現していくために、皆様のご指導、ご協力を心よりお願い申し上げます。

以上を踏まえまして、今後4年間の市政運営における基本的な方針を説明させていただきます。

本市の現在の人口は約43万人であり、つくばエクスプレス沿線の開発によって、順調に人口は増加しておりますが、2025年をピークに減少局面に入ると予測されております。今後、何も対策を講じなければ、2055年には人口40万人を割り込んでしまうことも想定されます。

柏市は東京都内への交通の利便性によって、ベッドタウンとして発展し、現在も4人に1人は都内に通勤通学をしているというデータがあります。

しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、社会経済の構造が変わりつつあります。特に市民生活においては、テレワーク等の普及により、これまでの柏市の優位性は失われ、住む場所を選ぶ際の重要な要素は、「通勤の利便性」から「暮らしやすさ」へと移り変わっていくことが予想されます。

柏市が将来にわたり持続可能な街であるためには、市内のなかで、全ての世代が日々を過ごしていくために必要となるサービス等を確保し、市民生活を支える社会やまちづくりを進めていくことが重要と考えます。

今後は、こどもから高齢者まで、全ての市民にとって「健康で安心して暮らせる街」、「住みやすい街ナンバーワン柏」を目指して、市民の生活に寄り添った政策を実行していきたいと考えております。

基本的な方針の1点目は、子育てしやすい“まち”柏を目指した取り組みについてです。

多様化するライフスタイルのなかで、それぞれの家庭の形態も変わりつつあります。特に、共働きの世帯の割合は増加しており、保育需要もここ数年で急増しております。保育や子育て環境を充実していくことは、今後の行政の社会的な責任であると考えます。

子育て世代は同時に働く世代でもあることから、子育てと仕事が両立できる環境づくりを進めることが重要であります。

子育てしやすい環境づくりのために、駅前に「送迎保育ステーション」の整備や「こども広場」、「こども図書館」を設置し、こどもたちが遊び、学べる場として、同じ世代の子を持つ親同士の交流の場として、行政を中心とする地域全体で子育て支援に取り組んでまいります。

また、こどもが心身ともに健やかに育つことは、社会全体にとって何より大事なことであり、その責任と役割は、親だけではなく、社会全体で担う必要があります。こどもへの医療体制を充実するため、インフルエンザ等の任意の予防接種を希望する方に対しての助成拡大を行い、こどもと子育て家庭を全力でサポートしていきます。

そして今回の選挙において、保護者の方々から多く伺ったのは、学校給食に関することです。こどもを持つ親の多くは、学校給食に質と学びを期待しています。

そのためにも、作り手が見え、食に関して身近に感じることができる現在の自校方式を維持してまいります。

このような政策を実行しながら、今子育てをしている人たちや、これからこどもを産み育てたいと思っている人たちに、子育てしやすく、暮らしやすい街と評価される柏市にしてまいりたいと考えております。

2点目は、コロナ戦略についてです。

現在の新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数は減少傾向にあるものの、感染が急拡大していた8月には、市内でも自宅療養中の妊婦が自宅で早産となり、新生児が亡くなってしまう痛ましい出来事や、自宅療養中の高齢者の方が亡くなってしまう事案もありました。

このような悲しい出来事を二度と起こさないために、市民の命と暮らしを第一に考えた、市政運営が必要です。

新型コロナウイルス感染症への対応において、柏市の強みは、中核市として市単独で保健所を有していることです。ただ、感染が急拡大していた7月、8月は、新規感染者への対応とワクチン接種を同時に実施していたため、保健所が充分に機能していませんでした。

今後懸念される新型コロナウイルス感染症の再流行に備え、保健所の機能強化を図りながら、柏市医師会や各医療機関との連携をより強化し、市民の生命と健康を守る体制をつくってまいります。今後予定されている3回目のワクチン接種に向けて、こどもから高齢者まで様々な市民のニーズに対応できるよう、安全性と迅速性を確保しながら、希望者に対し速やかなワクチン接種を実施してまいります。また、新たな取組といたしまして、個別接種の予約システムを導入してまいります。

さらに、今後の感染者の急増に備え、感染した方の療養体制については、柏市としても病床の確保に努め、医療体制の充実を図り、新型コロナウイルス感染症に負けない、安全で安心できる環境づくりを進めてまいります。

3点目は、自然災害に強い強靭なまちづくりについてです。

毎年のように、この日本国内では地震や台風、集中豪雨等、大きな災害が発生しています。

柏市においても、いつ起こるかもしれない災害への備えとして、少しでも安心できる避難所を目指す必要があります。

そこで、市民の生命を守るため、速やかに一時避難所を開設し、ライフラインである命を守る水や非常用電源を確保し、防災拠点や避難所において、万全な体制を構築してまいります。

ひとまずの安心が心にゆとりを持たせ、それが生活を立て直す意欲を生む。避難所にはそんな機能も求められていると思います。

なお、高齢者や障がい者など、災害時の避難にサポートを必要とする方に対しては、避難の前段階からサポートするため、要支援者避難リストの整備を進め、要支援者の方が安心して避難できるバリアフリーなど必要な機能を備えた福祉避難所を準備してまいります。

そして避難所では、ペットと一緒に住むことができないという理由で、車の中で生活していた方がエコノミー症候群で亡くなるといった悲しい事例も報告されております。ペットも一緒に生活できる避難所の構築など、これらのセーフティネットで、誰も取り残さない避難体制をつくります。

最後に、これまでの市政において凍結していた市立病院の建替え問題については、現在地における市立病院が、既に地域包括ケアの一翼を担っていることから、地域や市域における医療体制のバランスが崩れてしまう恐れがあるため、現在地での建替えを進めてまいります。なお、経営改善の取組については、建替えの条件とはいたしません。

加えて、現在のコロナ禍における医療体制の中核的な役割を担えるよう、市立病院としての機能充実を図ってまいります。

以上、今後の市政運営における基本的な方針を申し上げましたが、今回の市長選挙において、ご提示した各政策を実行していくためには、市民の皆様をはじめ、議員の皆様との対話と信頼関係が必要です。山積している問題を一つ一つ解決しながら、より良い柏市を創ってまいります。

皆様のより一層のご理解とご協力をお願い申し上げまして、私の所信といたします。

続いて、当面する市政の主要な事項についてご報告申し上げます。

はじめに、新型コロナウイルス感染症に関連する事項についてです。

本市においては、7月下旬以降、新規陽性者数が大幅に増加し、1日あたり100人を超える陽性者数が確認されましたが、8月下旬をピークに減少に転じ、最近では陽性者がほぼ確認されていない状況が続いております。11月24日公表時点までの累計陽性者数は7,557人となっております。

また、本市の新型コロナウイルス感染症のワクチン接種については、11月22日現在の12歳以上の接種率は、1回目で83.1%、2回目で80.1%となっております。

なお、今後も発症予防の効果を持続させていくため、本市では2回目接種を終えて原則8か月経過した方から順次、3回目接種を実施してまいります。

続いて、新型コロナウイルス感染症対策についてご報告いたします。

社会経済の活動再開に向けた新たな経済支援策として、市内飲食店の売上回復を目的とした、キャッシュレス決済ポイント還元事業を、令和3年12月1日から令和4年2月28日までの3か月間実施いたします。

本事業は、市内の飲食店において、キャッシュレス決済を行った利用者に対して、1回当たり1万円の支払を上限として、決済金額の最大30%をポイント還元することで、消費を喚起し、地域経済の回復を目指すものです。

なお、本事業は第3回定例会にて予算措置された事業でありますが、事業を実施するにあたっては、実施期間が年末年始にかかることから、国内及び市内の感染状況を注視しながら、医療機関のひっ迫を招く恐れがある場合には、早期に利用自粛等を呼び掛けるとともに、迅速に中止等の判断ができるよう、担当部署に指示し、関係者と準備を進めているところです。

また、感染拡大防止の観点から、参加する飲食店については、原則として、千葉県が推進している飲食店感染防止基本対策に係る認証店及び確認店に登録されていることといたしました。さらに利用者に対しても「マスク会食」や「黙食」、「消毒」といった基本的な感染防止対策の徹底を呼び掛け、飲食店、利用者ともに、安心して利用できる環境のもと、地域経済の回復に向けた取り組みに努めてまいります。

続いて、新型コロナウイルス感染症対策を含む財政運営についてです。

一般会計において、国・県支出金、財政調整基金繰入金などを財源に、新型コロナウイルス感染症の3回目のワクチン接種体制の構築やワクチン接種証明書発行事業のほか、通学路の安全対策強化、子育て世帯への臨時特別給付金に係る所要額など、緊急・優先度の高い事業の経費を計上しました。

このほか、継続費の追加及び変更、繰越明許費の追加、工事発注の平準化等のための債務負担行為の追加を行います。

特別会計では、柏都市計画事業北柏駅北口土地区画整理事業特別会計で繰越明許費の設定を行います。

企業会計では、下水道事業会計で工事発注の平準化のための債務負担行為の追加を行います。

続いて、新型コロナウイルス感染症対策以外の主要事項についてご報告いたします。

まず、東京オリンピック・パラリンピックについてです。

9月に開催された東京パラリンピックに出場した柏市出身の国枝慎吾(くにえだしんご)選手が、車いすテニス競技男子シングルスにおいて優勝し、金メダルを獲得しました。

市では、この度メダルを獲得した国枝慎吾選手、ENEOSサンフラワーズ所属の林咲希(はやしさき)選手並びに宮崎早織(みやざきさおり)選手の3名の功績を称え、10月に市民特別功労賞を贈呈いたしました。

日本中に広く感動と勇気を与えた3名の更なるご活躍を祈念いたします。

次に、道の駅しょうなんについてです。

道の駅しょうなんは、これまで農産物直売所のスペース不足や駐車場不足といった課題を抱えておりましたが、現在の施設の隣接地に、今までの売り場を約2.8倍に拡張した農産物直売所、カフェ、加工体験室、芝生広場と約300台の駐車場の整備が完了し、令和3年12月16日に拡張オープンいたします。

これにより、市民の利便性と市内外からの集客力が向上し、施設の設置目的である農業振興を更に推進していくとともに、手賀沼地域のエントランス拠点として、地域振興が図られるよう活用してまいります。

また、現在の施設についても、地元食材を使用したレストランやベーカリー等にリニューアルし、令和4年4月から営業を開始する予定です。

次に北柏駅北口土地区画整理事業についてです。

北柏駅北口地区で進めている土地区画整理事業では、北柏駅北口駅前の約1.4ヘクタールの区域で、権利者と市が共同し、食料品売場面積1,000平方メートル以上を有する商業機能と子育て関連機能の設置を条件に、令和3年10月1日から民間事業者募集を開始したところです。

今後、令和4年3月上旬には事業者が決定し、令和7年度中に駅前に新たな施設をオープンする見込みです。

以上、私の市政運営の基本姿勢と当面する市政の主要な事項等についてご報告申し上げましたが、市政発展と市民生活向上のため、鋭意努力してまいる所存でありますので、議員各位の一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、施政方針といたします。

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投稿者:

山下 洋輔

柏市議会議員。柏まちなかカレッジ学長。元高校教諭。2児の父。 教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 (社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 教育コンサルタント山下洋輔事務所設立。 2011年9月から柏市議会議員。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)