文化会館の有効活用について‐イベント誘致の促進- 2012年6月13日議会質問

文化会館の有効活用について‐イベント誘致の促進
動画サイトなど、インターネットの発達もあり、気軽に音楽に触れられる機会が増えてきました。そのような状況で、あらためて、ライブの魅力、そしてライブの意義が評価されてきています。
柏駅周辺では、Jazzやブルースなど、良質の音楽に触れる機会が増えてきました。ライブハウスのみならず、BARやカフェで、独自のライブが企画されています。まちなかで音楽を、楽しむことができ、今や、柏のまちの魅力となっています。
その一方で、柏駅周辺は、近郊に大型店の出店や、高齢化、消費者ニーズの多様化など社会状況が変化し、対策が迫られています。その一つの対策として、文化会館での興業の誘致に関して質問します。
先月、ナオトインティライミのライブが、文化会館で開催されました。柏のストリートから日本武道館ワンマンライブを開催するミュージシャンになり、柏に錦を飾るような形になりました。そんな思い入れがあったので、柏市の文化会館で開催できましたが、通常は、全国的なアーティストのライブ開催は、難しいようです。
イベント興行者からの話では、柏は都内からのアクセスが良く、全国ツアーの出発点にもなりうるとのことです。現在の施設状況でも、可能とのことです。しかし、予約がとりにくく、使用時間も制限されており、現状では選びにくいと聞きました。
一方で、市原市や市川市、松戸市では、積極的に興行を誘致していることもあり、大規模な興行が多く開催されています。
柏市でも、文化会館で大規模な興行が開催されることは、柏駅周辺の活性化にもつながり、柏市の名前が全国に発信される機会となります。また、柏市民が文化会館を使用する際には、あのスターが立った舞台で、自分も発表できるとなると、市民の自信にもつながり、柏の音楽・文化を盛り上げることにつながることでしょう。
予約方法や使用時間の検討など、興行を誘致するような取り組みについての考えをお聞かせください。

さらに、柏の文化を深めるには、市民の自発的な文化活動が欠かせません。市民の発表の場でもある文化会館小ホールの充実が必要と考えます。
写真を見てください113-1 113-2 113-3 113-4
安心して、気持ちよくつかってもらえるよう、小ホールの改修が必要と考えますが、その見通しはいかがでしょうか?

地域づくり推進部長(窪井公輔君) それでは、私から文化会館の有効活用についてお答えさせていただきます。まず、市民文化会館への集客力のあるイベント興行を誘致して、柏駅前の活性化につなげられないかとの御提案でございますが、市川市や市原市では自主事業として興行を誘致しているほか、興行者主催によるイベントも多く開催されております。これは積極的な誘致のほか、利用しやすい施設への改修努力や、地の利のよさによるものと考えております。本市でも2年前までは、生涯学習部において、芸術文化自主事業基金を活用した興行誘致を行い、市民文化会館やアミュゼ柏を会場に開催してまいりました。しかし、22年度の事業仕分けによりまして、自主事業基金が廃止された経緯から、市での興行誘致は現行では難しいものとなっております。また、施設が老朽化していることや、交通が少し不便なことによる集客力の低下で、興行者主催イベントも年々減少している状況でございます。市民のための施設であることや周辺環境への影響を考えると、特に興行者を優先した予約や利用時間の特例を設けることは難しいと考えております。しかし、イベント開催で柏駅前のにぎわいにつながることは、歓迎したいと思います。今後も興行者には、機会あるごとに積極的に空き区分を利用していただけるよう働きかけてまいります。次に、予約がとりにくいとのお話でございますが、市民文化会館大ホールの年平均稼働率は70%を超え、特に休日に限った稼働率は90%に上り、市民の利用でにぎわっていると言えます。利用予約に当たっては、市民や興行者を問わず、予約システムによる公平な抽せんと先着順の空き予約となっております。特に休日は抽せん申し込みが多く、競争倍率が高いことが、予約をとりにくいとの印象を持たれた原因だと考えられます。次に、施設の改修でございますが、大ホールにつきましては、今年度から耐震補強に加え、老朽化した建物や設備の改修設計に着手しているところでございます。小ホールにつきましても、雨漏りするなど施設の老朽化は進んでおりまして、安定した利用には不安があります。こういった中、大ホールとの同時改修が効率的であることを検証いたしまして、実施計画に計上して改修を進めてまいりたいと考えております。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)