修学旅行や林間学校などこれからの宿泊学習のあり方 2013年6月19日議会質問

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修学旅行や林間学校などこれからの宿泊学習のあり方についてです。
修学旅行とは文字どおり学をおさめるという旅です。そういった意味では、ヨーロッパの貴族が行っていたグランドツアーといったものがあります。書籍で得た地理、歴史の知識を史跡めぐりなどによって実地で学び、文化的な教養を身につけていきました。パーティーなどに参加して社交を学んでいき、人脈も広げていきました。地元を離れて庶民の生活を知り、自国での政治に生かしていきました。ロシアのピョートル大帝の事例などが有名であります。

日本では講を組み、お金を積み立て、数名が村から送り出されていったお伊勢参りの伝統もありました。近代になってからも一般の庶民の所得が低かったころは、なかなか遠方へ旅行へ行くこともできなかったため、見聞を広めることが修学旅行の大きな目的とされているところはあると研究の中でも言われております。

しかし、現在では海外を含め遠方へ旅行に行く家庭も多くなってきたところから、修学旅行の存在意義を問う声も一部にはあります。修学旅行費用の捻出が困難な家庭の存在、入試や部活動の大会との兼ね合い、授業時間の確保、旅先での不祥事など、課題は多いものです。
一方でその意義は長年の実績からも認められております。
そこで、この授業時間の確保が難しい中や旅費の積み立ても大変な中、実施する修学旅行のあり方について質問いたします。

柏市では、小学校は日光へ、中学校は京都・奈良へ修学旅行先としております。歴史文化を学ぶ上で妥当なものと考えております。一方で、物見遊山ではなく、本来の文字通りの学をおさめる学習活動を市の目的としてフィールドワークや地域調査や取材活動など、レポートをまとめるような活動をしている学校もあります。
今、児童にとって必要なことは、例えばこの農家の民泊など地域の文化を体験し、つながりをつくっていくことではないかと私は考えております。都市と農村、山村、漁村、あるいは農村と農村、山村と漁村などの交流など、ふだんからの地域の交流は一生の財産となります。
私が教員だったころ、学校で歴史の授業を行っていて感じたことは、農業の発達を説明するにしても、
「くわなど農具のことがわからない」、「水田を見たことがない」、大人にとって当たり前のことがイメージできない子供がいるということがあります。
これからますます当たり前と感じているこの日本の生活に触れる、触れられる機会は減ってきています。
京都で寺社をめぐる旅は、家庭でも企画できますが、農村の暮らしを体験するには、学校の支援が必要なのが現状であります。
修学旅行に農家民泊を取り入れることについていかがお考えか、お聞かせください。
林間学校や校外学習で市内の農家に農業体験を行うことについても、どのようにお考えか、お聞かせください。

学校教育部長(田牧徹君)
修学旅行や林間学校での農業体験学習導入についてお答えいたします。
学習指導要領における集団宿泊的行事のねらいは、「自然の中での平素と異なる自然環境・生活環境で見聞を広め、自然や文化などに親しみ、人間関係や公衆道徳を学ぶこと」となっております。
このねらいに向けて各学校では、学校の目的、児童生徒の実態を踏まえ、修学旅行や林間学校の実施場所や活動内容を決定しております。
その中では、現地の農家で半日程度の農業体験を取り入れている学校もあり、議員がおっしゃるような教育的効果は見えております。
しかしながら、全ての学校の宿泊体験学習に農業体験を取り入れることは、先に述べましたような各学校において実態や多面的なねらいがあることから難しいと考えております。
児童生徒の農業体験は、生産者の努力や苦労を肌で感じたり、食の安全性について体験を通して学んだりと、大変意義ある学習になると認識しております。
市内の小中学校では、社会科や総合学習の時間を活用し、農業体験や見学を実施しているところもあります。
教育委員会といたしましては、子供たちの受け入れが可能な市内農家の状況について関係部署と情報を共有し、学校からの要請に応えられる体制づくりを今後も図ってまいりたいと考えております。

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投稿者:

山下 洋輔

柏市議会議員。柏まちなかカレッジ学長。教育コンサルタント。元高校教諭。 教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。 著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 教育共創研究所 代表 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。 早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 教育コンサルタント山下洋輔事務所設立。 2011年9月から柏市議会議員。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)