投票率向上に向けた取り組みとしてのシチズンシップ教育 2013年6月19日議会質問

投票率向上に向けた取り組みとしてのシチズンシップ教育についてです。
7月21日投票の参議院選挙ですが、投票率を向上させるためにどのような対策をとられているでしょうか。
特に、若年層の投票率が低いことが課題と指摘されています。この対策の1つとして政治教育という一面もあるシチズンシップ教育が有効であると考えます。

シチズンシップ教育とは、社会の一員として社会や経済の仕組みを理解し、積極的にかかわろうとする態度や社会を維持・運営していく力を育成していく教育です。教育基本法の教育の目的にもある主体的に社会形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うに通じる内容でもあります。
学習指導要領では、中学校3年生の社会の公民的分野での個人と社会生活の中でとか、そういったところで盛り込まれております。
これまでの選挙関連のキャンペーンといいますと選挙期間中の活動が中心で、ともするとその有効性に疑問が付されてきました。
最近の政治意識の希薄化や選挙への関心の低下などを踏まえますと、確かに従来のやり方では限界があるようにも思います。
シチズンシップ教育を選挙啓発活動に取り入れることによって、長い目で見た問題の解消になるのではないでしょうか。
選挙啓発として、シチズンシップ教育を推進していくことについてどのようにお考えでしょうか。

また、以前選挙ポスターの絵を募集されておられました。ポスターということで入りやすく、考えるきっかけにもなり、特別な時間を準備するのではなく、この図工や美術の授業時間に行うことができるという点でも有効なものだったと評価しております。
ポスターに採用された児童生徒にとっては、大きなきっかけとなりますし、友達や家族といった周りへの影響力もあります。
まさに市民協働の事業だったのではないでしょうか。現在このポスターにかわる選挙啓発活動学習は、学校では行われているのでしょうか。

選挙管理委員会事務局長(佐藤正志君)
私からは啓発活動についてお答えいたします。議員御承知のとおり、近年ほとんどの選挙について投票率が低下傾向にございます。
参議院選挙の投票率を例に見ましても、過去5回につきましては50%台で推移しております。平成19年7月の参議院選挙では56.72%で、前回平成22年7月には55.04%と1.7ポイントも低下しております。この傾向は、本市のみならず全国的に見られるもので、このような社会情勢を背景に、平成23年12月に総務省が常時啓発事業のあり方に関して報告書を発表し、その中で社会参加に必要な知識、技能、価値観を習得させる必要があり、社会の構成員として市民が備えるべき市民性を育成する教育、いわゆる主権者教育が重要であると報告されております。
また、投票率の低下にもあらわれておりますように、社会的無力感や政治的無関心は、民主政治にとって深刻な問題であり、将来を担う世代に社会的責任、法の遵守、地域やより広い社会とかかわることを教えていくことの重要性を説いております。まさに山下議員が御提出のシチズンシップ教育の趣旨にも沿った内容になっているのではないかと認識しております。
本市におきましても、選挙管理委員会の支援団体として市内各地域から推薦されたボランティアで構成する柏市明るい選挙推進協議会に啓発活動の主体となって御尽力いただいているところでございます。この協議会において、本年選挙時以外の通常時での啓発活動の重要性と政治意識向上のための啓発が必要であり、その実施方法等に関しまして基本方針を決定いたしたところでございます。
今後は、この基本方針をもとに、選挙啓発はもとより、中長期的視点に立って通常時の啓発、いわゆる常時啓発にも力点を置いて、将来の有権者である子供を含めあらゆる世代を通じて社会に参加し、みずから考え、みずから判断できる自立した主権者を育成する事業としての主権者教育、もちろんシチズンシップ教育もこれに含まれますが、教育委員会を初めとして関係機関と連携を図りながら推進してまいりたいと考えております。

次に、学校の児童生徒の皆さんとのかかわりにつきまして、啓発ポスターの募集に関しての御質問がございました。議員御指摘のとおり、また御理解いただいているとおりです。
啓発ポスターにつきましては、22年度まで募集をしておりました。その効果等につきましても、議員御指摘のとおり、当選挙管理委員会もその必要性、また効果につきまして認識しておりましたが、残念ながら平成22年度に行われました事業仕分けにおきまして御理解いただくことができず、23年度からは募集を廃止しております。
これを受けまして、先ほど申しましたとおり、主権者教育について中長期的な事業が必要だということで、今般このような実施計画をつくりまして、今後は各学校、また関係機関と協力・連携しながら子供たちの主権者教育、シチズンシップ教育に当たっていきたいと考えております。

最後になりますが、今般行われます参議院通常選挙に向けての啓発活動でございます。こちらに関しましては、議員先ほど御指摘いただきましたが、余り効果がない選挙時啓発ということになろうかと思いますが、選挙時に行われます臨時啓発につきましては、やはり選挙の周知徹底、これが一番の重要なことかと考えております。そういう意味からも、限られた予算を効果的に活用する意味で、今回の選挙では広報紙、ホームページへの掲載を初め公共施設へののぼり旗の掲出、定期バス車両のエプロン広告、店内放送、広報車の巡回などを予定しております。また、柏駅周辺では懸垂幕の掲出、エキサイトビジョンによる文字放送のほか、選挙管理委員及び明るい選挙推進協議会の委員の皆様とともに、街頭におきまして棄権防止を呼びかけることにしております。これらの選挙時啓発を通じて有権者の皆様が一人でも多く投票所へお越しいただき、多くの有権者の声が国政に届くことを期待しております。以上です。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)