昨夜、『未来の生涯学習ーlibrary 3.0を目指す第一歩』について、県立長野図書館館長だった平賀研也さんや香川短大の中俣さん、月刊社会教育編集長の近藤さんたちのお話をオンラインでお聞きしました。
ふと、先月、読んだ本に、図書館で本を読む場面が自然に出てくることを思い出しました。
中本義彦訳『エリック•ホッファー自伝 構想された真実』(作品社)
エリック•ホッファーといえば、「沖仲仕の哲学者」として、港湾労働しながら本を読み、研究した人物として有名です。
この本は、沖仲仕になる以前の物語でした。
7歳で失明し、15歳で視力が回復。職を転々とし、28歳で自殺未遂。その後、季節労働者としてカリフォルニア州各地を渡り歩くこと10年。
そしてサンフランシスコで港湾労働者として働きながら『大衆運動』を発表する。
いわゆる正規の教育を受けておらず、独学で、思索を深めた人物として有名です。
社会教育として注目される事例です。
書かれたエピソードは、小説や映画になってもいいくらいのものでした。
エリック•ホッファーを読もうと思ったのは、ブックカバーチャレンジとして、友人がFacebook上で、エリック•ホッファーの著作を紹介していたからです。
新型コロナウイルス感染拡大していた時期だからこそ、自分を見つめる時間を持ちたいと手に取りました。
これからは、働きながら、本を読み、思索するようなライフスタイルを身につけていきたいと思いました。
エリック•ホッファーが、自分の人生に大きな影響を与えたモンテーニュの『エセー』を読んだのは、砂金採掘で冬山に閉じこもっていたから。
モンテーニュを知っておらず、古本屋で分厚く、字が詰まっていて、1ドルだったので、暇が予想される砂金採掘の前に用意したものでした。
セレンディピティのような、素敵な偶然が起きるような場を作っていきたいと、常々、考えています。