柏駅前に新しい「暮しと文化の拠点」をつくりませんか?

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議員となり、6年と2か月。
教員ではなく議員として、1つの教室や学校だけでなく市内全体の教育環境をより良くするため活動してきました。
その中で学校教育だけではなく、社会教育の果たす役割と可能性を実感し、その拠点となる「図書館」を研究し、議会から提案してきました。

この1年、柏駅前に暮しと文化の新しい拠点づくりを実現させることを目指し、関心ある市民が自発的に集まり、専門家の助言も得ながら検討してきた「かしわ知恵の森プロジェクト」が、ライブラリー・ミュージアム機能を備えた施設づくりの呼びかけ文を作成してきました。

今日で、この活動も一区切り。
この話し合いを通して、たくさん学ぶことができました。
図書館や柏の文化に熱い思いを持ったメンバーが知恵や経験を持ち寄ってきました。貴重な時間を使い、ともに活動し、議論してきたメンバーには、本当に感謝しています。

呼びかけ文の全文を紹介いたします。
http://kashiwa-chienomori.hatenablog.com/entry/2017/10/28/190202
写真の絵は、リーダーの佐々木さんによるものです。

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【前文】
郊外都市の駅前から百貨店が次々と撤退しています。これをあえてチャンスとし、柏駅前に暮らしと文化の拠点をつくり、魅力ある住みよいまちにしませんか?

ライブラリーでもあり、ミュージアムでもあり、実験的な工房でもあり、みなが集う広場のような場所。
文化資源を基盤に、楽しみをもたらし、にぎわいを生み、地域の課題にも貢献する。
これまでなかったような、未来をひらく新しい場所。駅前にふさわしい、これからの柏の暮らしと文化を象徴する拠点です。

イメージするのは、わくわくする知の冒険、探検がおこる場所。 種がまかれ、育まれ、守られ、みんなが果実を共有できる「知恵の森」。
森のような多様性と、そこに生きる生き物のような存在感が感じられ、柔軟性があって常に進化しつづける場所。
森に生きる生き物の関係のように、あちこちで互いに与えたり与えられたり、常に蓄積と循環が自然におきている場所。
人が集い、何かが生まれる活動体です。

【こんな場所をつくりたい】
◯知り、学ぶ場所
・誰でも気軽に利用できる図書館の役割を果たし、子供も大人も学びたい人は存分に学べ、必要な情報にアクセスでき、情報がスムーズに配達される仕組みがある場所
・地域の人も「知の財産」ととらえ、知の交流や創発が自動的におきるように設計された場所
◯歴史や暮らしがわかる場所
・柏の歩みが記録され、柏の歴史が一目で学べる場所
・柏の街や暮らしのことがひととおりわかり、もっと知りたいときは、詳しい人や場所につないでいく場所
◯価値あるものを分かちあう場所
・柏にある宝を紹介する、集う人が学び、調べ、発見したことを発表できる場所
・興味深い切り口で展覧会が行われ、好奇心をかきたてる場所
◯交流して何かが生まれる場所
・知恵や情報や人が繋がり、助け合い、交流  し共鳴しあう、利用する人も運営する人もフラットな関係で繋がりあいサポートしあえる場所
・オープンに話すことができ、受けとめてくれる人がいて、悩みを聞いてもらったり、問題を解決する人があらわれたり、そんなつながりやチャンスがある場所
◯何かを試み、挑戦する場所
・何かを試してみたい人には道具や環境が整備され、安心して失敗ができるような場が確保されている場所
・集った人が、小さなプロジェクト、ビジネスや市民活動などを生み育て、知恵を出しあい地域の課題に取り組める場所
◯生きのびるための場所
・より良く生き、しなやかに生きのびるために、教育、食、農、エネルギー、環境、防災、福祉、まちづくりなどの情報が得られ、みんなで知恵が出せる場所
・お年寄りから子ども、障がいのある人もない人も、語らうことで医療や福祉にも貢献できる場所
・災害などの非常時に、人が集まっても機能し安心感と物質的ニーズを満たしてくれる場所

【それらを実現するための建物は.・・・】
・人が集まる広場のように、気楽に入れ、冒険したくなるような雰囲気や構造を持っている
・人々が寄り合い何かが生み出される、余白ある空間デザイン
・書籍の本はもちろん、映像・音声や各種の電子メディアに対応した設備とリソースがあり、静かに学習したい人、みんなでワイワイとワークショップしたり、工房のような試すスペースがあり、多様なニーズを吸収できる建物
・まわりとの環境や周辺の施設と調和的で有機的なつながりがある設計

【こういう施設にはしたくない!】
・何をめざすのかわからない、目的があいまいな施設
・多機能が同居しているだけで、融合していない施設
・成功事例の二番煎じで、魂のない施設
・デザイン先行の独りよがりな施設
・資料だけがおかれて閑散としている施設
・一部の人が無料で本を借りるだけの施設
・オシャレなカフェがあって本や雑誌は置いてあるが専門スタッフがいない施設
・民間会社に丸投げされたお任せの施設
・一部の利用者だけの便宜が図られ、運営が不透明な施設

【運営面では・・・】
・知りたい知へのアクセスを提供する専門家(司書、学芸員、アーキビストなど)はもちろん、情報・人・地域をつなげ、知恵を育み、蓄積していくコーディネート力のある頼りになるスタッフがきちんと雇用されている。
・情報やサービスを受け取る人が、ある時は教師やアドバイザー、メンターになって施設をサポートする、バックアップする仕組みがある。有償・無償のさまざまなボランティア制度が組み込まれている。
・特定の想定された人だけのために最初から設計された運営ではなく、多様なニーズにあわせて、運営中も対話を通じて細かに運営方法がバージョンアップしていく。
・近隣センター、図書館分館、学校図書館、まちなかの本のある場所を有機的につないで、市内各地や小中学校での学びをバックアップする。
・サーカスがやってくるかのように、分館のない地域や小中学校に出向いて移動図書館・博物館をおこなう。

施設の運営には、市の直営、部分的な業務委託、指定管理者による運営などがあります。それぞれの利点を吟味して、今の柏に合った最適な運営方法を住民が見極め、決定していかなければ、住民にとって良いサービスは生まれません。
アミュゼ柏やパレット柏など、駅前の公共施設の役割も十分に勘案しながら、暮しと文化の新たな拠点になっている。

【こう進めていきたい】
・柏駅前の再開発の動きをチャンスととらえ、2020年代前半の実現をめざして検討する。
・将来の運営を見すえ、市民・専門家・行政が集うフラットな場で構想・計画をつくる。
・関心のある人、関係する人たちと対話して、知恵を出し合い、成熟した議論の中で創意醸成していく。
・行政は、図書館本館機能を引き継ぐ文化の拠点づくりを市の課題として位置付け、本格的に検討する。現在の図書館や郷土史資料室、交流施設などの現状分析や、文化の拠点に関心のある人、ない人を含め多くの市民の客観的にニーズの把握をする。
・専門家に依頼し、図書館情報学や文化施設運営、まちづくりなどの国内外の最新事例を紹介してもらい、柏に合った新たな拠点について助言を求める。
・市民のニーズ、現状分析や先進事例などの知見を共有して、ファシリティテーターやコミュニティ・デザイナーに入ってもらい、さらに知恵を出し合って、構想・展望を練り上げる。

いま柏市が本当に必要とするものは何なのか。しっかり見定めていきましょう。
みんなで楽しく真剣に考えていきませんか。

※この呼びかけ文は、三鷹の森ジブリ美術館の「館主のことば」(宮崎駿監督)を参考にしました。

2017(平成29)年11月3日(文化の日) かしわ知恵の森プロジェクト一同

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投稿者:

山下 洋輔

柏市議会議員。柏まちなかカレッジ学長。教育コンサルタント。元高校教諭。 教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。 著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 教育共創研究所 代表 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。 早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 教育コンサルタント山下洋輔事務所設立。 2011年9月から柏市議会議員。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)